ジローの部屋

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日頃の生活に、何かプラスになることを。

日々是精進に、つながるもの

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


さて、今回は、筆者の座右の銘、の話。


では、どうぞ。






学生時代からの筆者の座右の銘は、「日々是精進」だった。

だからといって、筆者はずっと努力をしていたわけではない。
大学3回の夏の合宿で右足首を複雑骨折し、その年の秋のリーグ戦を全て棒に振ってからだった。
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怪我で完全に腐ってしまった筆者が、なんとか気を取り直せたのは、医者が
「最終戦に間に合うかもしれない」
と気休め程度に言ったからだった。

そこから筆者は、必死になってリハビリメニューに取り組んだ。


それまで筆者は、自分の置かれた状況と周りの状況を、ずっと比較していた。
グランドで練習できないことが、自分の選手としての伸びを阻害し、なんとか保っていたスタメンのポジションを取られてしまうことの焦りにしかなっていなかった。


こんな大きな怪我をしてしまうなんて、なんて運が悪いんだ、ということばかり考えていた。


しかし、あの医者の一言を聞いてから、見るべき相手は自分になった。


昨日よりも可動域を少しでも広げたい。
一昨日トレーニングした時よりも重いものを持ち上げたい。


単純に比べる相手が自分になり、少しでも過去の自分に勝る要素が見つかれば、その日はとても良い日になった。
状態が少しずつ、ちょっとずつ上がってくると、それは治っていってるんだという実感につながる。

周りを見ていれば、その改善具合があまりにも小さすぎて、変化を見落としてしまうかもしれない。
だからその時は、トレーニング室にこもってリハビリメニューを地道に続けていき、時々息抜きでグランドに顔を見せるようにした。


そうしていると、塞ぎがちだった気持ちは随分と明るくなり、トレーニングに付き合ってくれるマネージャーのこちらに向ける可哀想な表情もなくなって、記録をつけながら変化を見つけて、共に喜んでくれるようになった。





状況がきつい時、周りを見て何て運が悪いんだと思う時、できないことや、やれないことばかりに目が向く。
本当にもう、ウンザリだ。


そういう時は、周りと比べることをやめて、何か行動し、そうして過去の自分との違いを見て欲しい。

程度の差は当然あるだろう。
でも、動いた分、状況は変わっているはずなんだ。





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自分らしさの、檻の中

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さて、昨日は筆者の友人との再会にお付き合い下さいましてありがとうございました。
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今日も20年近く前の話を、綴ります。

では、どうぞ。




高校時代、筆者は共学でしたが女子とはほとんど話すことができず、付き合った人も話を人目を気にして出来ず、自然消滅するようなヘタレでした😅

友人の中には、どんどんと話したい人と話をしてその姿を見て筆者は尊敬するものの、いざ自分はというと逆走するような感じでした。なんというか気恥ずかしさが全開で。
誰も大して気にもしていないのに、それがわからず青かったのです。


ただ、高校を卒業してから、たまたま卒業式の日にクラスに残っていた男女半々の12人が、節目節目で集まるようになって、話をするようになっていったんです。

さすがに筆者も大学に入り免疫が出来だしてようやく普通に女子と話が出来るようになった(大学は女子の方が圧倒的に多かったので、いやが応でも免疫がついた)こともありますが(笑)

皆集まっていたものは、それぞれに対する恋愛感情なく、男女含めての友人という感じで、誰かが誰かの相談に乗ったり、誰かが誰かの愚痴を聞いてあげたり、そういった関係で、一人筆者の親友が筆者と同じ大学に1浪して入ってきた以外は、全員が違う大学や専門学校に行き、バラバラの感覚が集まるからこそ、融合した時の楽しみがあるという感じでした。



筆者が話していた彼女は、東北の大学に通っていて長期休みの時にしか、顔を見ることはなく、インターネットの掲示板を通して、今で言う LINE のようなやり取りをして当時は連絡をとっていました。

彼女は病気のことを、ごくごくわずかな人にしか伝えておらず、その病気のことを知った時は、彼女はもう動かなくなって棺の中に収まっていました。

その時にそれまでのやり取りを思い出すと、その時になって初めてわかることがたくさんあって、でもそのサインはどこか散りばめられていて、それに気がつかなかったんだと後で分かったのでした。


筆者が学生時代、この12人のメンバーで時々カラオケに行っていました。
筆者は音域が狭く、高音があまり出ないので、歌う順番が回ってきてもさりげなくパスをして、何食わぬ顔をして人の歌を聴いていたけど、時々バレて仕方なく選曲することに。

筆者はミスチルが好きだったので、これが普通に歌えたらどんなにいいだろうと思っていたけれど、実際は一人ではお寒いことになり、しかしその場を一人で白けさせることもやりたくないので、サビだけは他の人に手伝ってもらって、みたいな感じでした。


当時のミスチルは長期休養明けでまた精力的に活動を再開し「シフクノオト」などのアルバムを発表していったけれど、皆で合唱するようにするように歌っていた曲は「名もなき詩」でした。


名もなき詩

作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿


ちょっとぐらいの汚れ物ならば
残さずに全部食べてやる
Oh darlin 君は誰
真実を握りしめる

君が僕を疑っているのなら
この喉を切ってくれてやる
Oh darlin 僕はノータリン
大切な物をあげる wow wow

苛立つような街並みに立ったって
感情さえもリアルに
持てなくなりそうだけど
こんな不調和な生活の中で
たまに情緒不安定になるだろう?
でも darlin 共に悩んだり
生涯を君に捧ぐ

あるがままの心で 生きられぬ弱さを
誰かのせいにして過ごしてる
知らぬ間に築いてた
自分らしさの檻の中で
もがいてるなら
僕だってそうなんだ

どれほど分かり合える同志でも
孤独な夜はやってくるんだよ
Oh darlin このわだかまり
きっと消せはしないだろう oh wow

いろんな事を踏み台にしてきたけど
失くしちゃいけない物が
やっと見つかった気がする
君の仕草が滑稽なほど
優しい気持ちになれるんだよ
Oh darlin 夢物語
逢う度に聞かせてくれ

愛はきっと奪うでも 与えるでもなくて
気が付けばそこにある物
街の風に吹かれて唄いながら
妙なプライドは捨ててしまえばいい
そこからはじまるさ

絶望 失望 (down) 何をくすぶってんだ
愛 自由 希望 夢 (勇気)
足元をごらんよきっと転がってるさ

成り行きまかせの恋におち 時には誰かを傷つけたとしても
その度心いためる様な時代じゃない
誰かを想いやりゃあだになり
自分の胸つきささる

だけど あるがままの心で
生きようと願うから
人はまた傷ついてゆく
知らぬ間に築いてた
自分らしさの檻の中で
もがいてるなら誰だってそう
僕だってそうなんだ

愛情ってゆう形のないもの
伝えるのはいつも困難だね
だから darlin
この「名もなき詩」を いつまでも君に捧ぐ

youtu.be
公式チャンネルより


あの頃、自分らしさってなんなんだ?らしくないといけないのか?頑張らないといけないのか?なんてことを、馬鹿みたいに海の広がる公園で花火しながら、夜遅くまで語っていたりした、そんな光景。

いつの間にかそれを忘れてしまっていて、遠い記憶の向こうに追いやっていて。
それが、たまたまかけていたYouTubeで、それまで何回も何回もこの曲を聴いているのに、その時ふとフラッシュバックのように当時の映像が頭の中でつながったのでした。


その感覚が久しぶりすぎて、その時に見えてる世界がにじんできて、ゴーグルなしでプールを泳いでいるときのような、そんな見え方になり、しきりに腕で拭ってしまいました。


誰にも見られなくてよかったです。


どうも皆様、お付き合い下さいましてありがとうございました🙇


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あの頃に時間を戻す、場所

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さて、今回は、かつての友人との再会、の話。


では、どうぞ。







久しぶり、元気にしてた?


そう言って、筆者は友人がいる場所に行って話を始めた。


「まあ、元気といえば元気かな」


彼女から、そういう話が返ってくる。


こっちになかなか帰ってきてないから、何年ぶりかな。
「そうやね、結構経つね」
高校の時はあんまり喋らんかったのにな。
「クラスは一緒やったけど、そうやね」
卒業して、内輪で集まりだしてからやな。
「ほんまやね、うち皆よりも大学行ってる期間が長かったから。でも楽しかったなー、みんなどうしてるんかな」
そうやなあ、専門学校行く人おったり、大学行くがいて、現役、1浪、2浪といたな。それで皆社会人になっていって。
「うちは最後まで大学生やったからなあ」
そやな、もうあれからけっこう経つで。


筆者は、そこまで話をして袋に入れたものを出す。


あ、これお花。あまりこういうとこにはそぐわんと思うけど、カーネーション
「ありがとう、こういう花あんまりもらわんから嬉しいわ。時々帰ってきてんの?」
いや、あんまりやね。ただ、こっちに帰ってきて時間がある時は、ここに来るようにしてる。
「そうやね、ありがとう」
時々ここでこうやって話をしていると、自分の置かれている状況が客観的にわかると言うか、なんかそんな気がする。
「うちは話聞くだけやからね」
そう、こっちが一方的に報告してるけど、でも過去の自分があって、今の自分があるわけだから。流されそうになってる時とか、深みにはまってしまっている時なんかにここに来れると、何て言うかとても落ち着くんよね。


筆者は少し空を見て話す。
その日は曇っていて、さっきまで雨がパラパラとしていた。


「なかなか大変そうね。昔、私が白血病になっていた時、頑張らなくてもいいんちゃう、って言ってくれやん」
そういやそんなことあったな。
「だからしんどい時は、無理せんでいいんちゃう?」
そうやね。
「うちら、付き合っていたわけでもなく、ただのクラスメイトで、卒業してからも時々集まって連絡を取り合っていただけの関係だけど、こうやって話ができるのも不思議なもんやね」
ほんまにな。こんなに本音を誰かに話すこともあんまりないし。
まぁ、誰か友達誘って来たら良かったんかもしれんけど、だいたい僕が来るときは一人やね。
思いつきで来るから。
毎年とか、決まった日とかには来れないけどね。
「いつもありがとうね」
次はいつ来れるかな。でもまぁ、また来るよ。
「またね」
じゃあ、元気で。
「元気というか変わらないけど」
そうやね、またね。


そう言って、筆者は彼女のいる四角い一室を掃除する。
草を抜いて、水を入れ替えて、場違いなカーネーションをさして。


そうして、短時間の訪問が終わり、帰ることにする。


23歳で止まったままの、冷たい石に刻まれた彼女の名前を見て

また来るわ

と、そこだけ声に出して。

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【番外編】生活の、立て直し

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さて、今回は、筆者自身に向けたもの、です。
面白くもなんともないので、どうぞ飛ばしていって下さい。


最近、生活に慣れてきて、ダラっとしてしまっている。
やりたいことと、やらないといけないことと、ぼーっとしてしまっていることと。

時間を浪費してしまっている。
寝る時間も遅い。
浪費すると、睡眠時間がなくなっていく。

立て直さないと。


洗い物をしている時とかの一人時間の時に、音楽をかけようとしてYouTube をつけ出すと、脱線する。
まずこれを止めないと。


一つの作業を集中して終わらせる。これは一番短時間で終わることができる方法であることを、体験的に知っているのになぜかうまくできない。


仕事が変わったことで朝は5時過ぎぐらいに起きられるようになってきた。
週に1、2回は仕事の都合で4時半おきぐらいになる。
寝る時間さえ、はやめにすればもう少し早く起きられるようになり、頭が冴えてる時間が増える。

頭ではわかっている。
しかしなかなかできない。


「明日やろうは、馬鹿野郎だ。」

少し前のドラマであったセリフ。
ダラっとして、先延ばしになりがちな毎日を立て直す。


だから、宣言する。これは、自分に向けて。

まずは5時起きを固定する。
12時までには休む。

やりたいことをやるために、小さくステップを立てて、やっていこう。




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【短編小説 総集編】 雨宮淳一朗の事情

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さて、この記事は短編小説のまとめ記事です。
先日、長女と次女が今流行の銭天堂というアニメになっている物語のパロディ的な話を自分で作って集めて、本を作っていました。

筆者も、次回作を進めなければ😅
今日はちょっと構成をまた進めてみます。
どういう話にしていくか、考え中。

もし、初めて読まれる方は、下の増本優芽の事情から、どうぞ。

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時短、ブログ文字入力

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さて、今回は、文字入力の時短方法からの話。

では、どうぞ。






筆者は、普段スマホでブログを書いている。
最近は記事を書くことに慣れてきたのはもちろんだが、これを使い出してから劇的に速くなった。

play.google.com

この音声入力。
なかなか賢い。
筆者とアプリが、時折意思疎通出来ない時もあるが、結構早口で喋っても、かなりまともに変換してくれる。
他にももっと良いものがあるかも知れないが、筆者はこれで今のところ満足している。

タイピングがそこまで速いわけではないので、これを使えば文字入力に関しては、時間の改善がかなり見込めた。
移動時にも、人目を気にせず(そう、人目を気にしなければ)ブツブツとさえ言えば、文字入力が進んでいく。
これは、考えた人は偉い。





ブログを始めた頃は文章考えるのと構成を考えることで時間がかかっていた。

家のパソコンが古く、使える時間帯がある程度限られているのとで、筆者の場合はスマホでの作成がやはり良いと思った。

しかしながら、この時間がかかるの何とかしたい。
大手電気屋に行きBluetooth のキーボードを見つけて、これにしようと思って使い始めた。

時々カフェに行って休憩時間の使いながらパチパチとする。
天気がいい日は外の公園で、パチパチとする。
すると、こんなこともある。
surrealsight.hatenablog.com
小学生に絡まれたが、怖がらずに話しかけてくれたので、その日は良い一日だった。


しかし、人間は欲深い。
さらなる改善を求めてしまう。


あるときどなたかのブログで(どなたの記事か、記録をし忘れてしまった😥)音声認識アプリを使って、という記事をみて、Androidでも使えるものを探して、使ってみた。


は、速い!
出来るようになったな。



というところで、筆者は最近のたたき台をアプリで作ってコピーし、文面を見直しながら、ハテナで最終調整して、投稿するようになった。

気をつけないといけないところは、ハテナで最終調整しているときに話しかけて反応がなく、イラッとしてしまってから、アプリじゃないことに気付くこと。


それは、無理だよジロー君。
そうだねエディ、君はなかなか賢いよ。



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何か、返ってくるかを期待して

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さて、今回は、出張先での食事、の話。

では、どうぞ。





先日、他県に行く出張があった。
予定よりも早めの時間について、出張先の場所を確認し、間違いなかったのでさっと昼を取ることにした。
コンビニで何かを買って済ませても良かったが、途中の道中で少し気になる店があったので、そこによることにした。



その店はL 字型のカウンタータイプの海鮮料理の店。
おそらく夜は、日本酒が進みそうな、そんな雰囲気が店の中から醸し出されている。
カウンターの中に、木の栓がしてあり、縄の持ち紐がついている、いかにもな大きな陶器の酒瓶があるからかもしれない。

外の案内板に、定食のメニューがひとつ書いてある。
筆者はそれでいいかと思いながら、店に入り空いているカウンターの席に座った。


カウンターの中には一見60過ぎぐらいの男性が、マスクをして刺身包丁を触っていた。
小鉢の中に手早く一品を盛り付けていっている。
奥には男性よりも少し若い女性がいたが、まだこちらに気づいていないようだった。

男性は無言で作業を進める。
筆者も無言でその様子を見つめる。


メニュー、ないんやろうか。


そして、ようやくこちらに気付いたであろう女性は、筆者におしぼりを持ってきてくれた。
が、おしぼりだけ持ってきてくれた。


メニュー、ないんやろうか。


筆者は様子を見ていると、カウンターの中の男性はゴツゴツした手で、ゴン、ゴン、と軽く音を立てながら、筆者の前のカウンター上に、さっきの小鉢を並べていった。


メニュー、ないんやろうか。


筆者は、周りのカウンターに座っている他のお客の様子を見てみた。
同じような小鉢と茶碗味噌汁のお椀が並んでいる。


メニュー、あれだけやったんや。


筆者は納得した。
郷に入れば郷に従え。


わかりました。


筆者は無言で納得した。
カウンターの中の男性は黙々と作業をしている。
奥の女性がご飯をよそったお茶碗と味噌汁を入れたお椀を持ってきてくれた。
彼女は、「おかわりできますんで」と言う。


おかわりできるんや。


筆者はこの流れで、予想してなかったことを言われ、なぜだか少し得をしたような気がした。
その日の定食は、鯖の塩焼に、マグロの刺身の小鉢があり、きゅうりとわかめと小魚の酢の物、漬物、ご飯、味噌汁と定食にしてはなかなか豪勢な気がした。


食事をしている最中に、他のお客が会計を済ませて行く。奥からまた女性が出てきて対応し、「いつもありがとうございます」と言って見送りをする。
お客は、常連客なんだろうか。
お客はカウンターの中の男性に会釈して出て行くと男性は
「ありがとうございゃした」
と、やや間の抜けた声で口を開いた。


この人しゃべれるんや。


筆者は、箸を止めてしまった。
そして、また自分の時間に戻り、咀嚼を続けた。


また別の客が立ち上がる。
奥の女性が「いつもありがとうございます」と言って見送りをした。


この人も常連なんや


筆者はまた箸が止まる。
そして、カウンターの中の男性を見ていると、そのお客の帰り際に
「ありがとうございゃした」
と、口を開いた。


この人しゃべれるんや


筆者はまた食事を再開した。
定食は美味しかった。
久々の鯖で、久々の青魚。

食事を終えた筆者は、奥の女性に目配せして会計を済ませた。
女性は「ありがとうございます」という。
一見さんには、「いつも」はない。

筆者は「ごちそうさまでした」と言って店を出ようとした。
何か、返ってくるかを期待して。


「ありがとうございゃした」
と反応が返ってきたのを、筆者は背中で受け止めた。


それは変わらんねや


筆者は無性に、またこの店に来たくなった。


追伸
kaze_no_katamiさん、ご指摘ありがとうございます。表現の修正しました。助かります!


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【番外編】感謝と、通過点

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皆様のおかげで、このブログは本日で8ヶ月になりました。
8って中途半端だけど、自分の中ではかなり続いてるほうで、記事も175本ぐらい書いてました。

始めた頃は、ブログで少し稼げるようになったらいいなという思いがあったり、何かメッセージ性の強いものを書いていきたいなと思ったりもしたけれど、続けていくうちに考え方が少しずつ変わってき、ここの世界では自分は書くことに集中しようと、今は思っています。


続き物を書いてみたり、真似事で短編小説を書いてみたり。自分の中で少しチャレンジをして、漠然とした、やってみたかったイメージをなんとか形にしてみました。

やってみるともう少しこうやってみたいと言う欲も出てきて、またたくさんの人たちからコメントなどもいただいて、次は読み応えのあるものを書いてみたい、と思ったり。



ちょうど筆者の子供が5月からダンスを習い始めることになりました。
彼女たちは、新しいものへのチャレンジ。
まだしんどさや大変さが分からないからこそ、今はキラキラしている。
はじめようとした時に感じていたワクワク感。
これを彼女たちが思い出させてくれました。


何の飾り気もない、写真もたまにしか入らないようなこのブログですが、今まで付き合ってくださった皆様、本当にありがとうございます。

中途半端な8ヶ月も、通過点。
次は200記事、その次は10ヶ月と、身近な小さな目標作りながら、たまに短編小説が書けたらな、と思っていますので、今後ともどうぞご贔屓にお願いいたします。




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偶然にも、誰かの役にたてること

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さて、今回は、スーパーマーケットであった、一コマの話。


では、どうぞ。









先日スーパーへ買い物に行き、自転車置き場に自転車を駐めた。
数食分の食材を買い終え、自転車置き場に戻って自転車の前かごに荷物を載せる。
マイバックに溢れかえりそうになる食材をなんとか詰め込み、バランスを保ちながら自転車のスタンドを起こした。

ちょうど斜め向かい側の駐輪スペースに同じような状況の女性がいた。


彼女は自転車の前かごと後ろかごに荷物置き、今から自転車を出そうとしている。
彼女の自転車の周りのスペースは少し狭く、自転車のハンドルが他の自転車と重なっているような状況だった。
彼女は先に荷物を置いてしまった手前、またもう一度それをおろすということができず、ガサゴソとしながら自転車を何とか出そうとしている。
隣の自転車と少しぶつかりながら、なんとか後ろに下がろうとしていた。



その時、「ガチャン」と音がして、彼女の隣の自転車のサイドスタンドが起きてしまった。


そのまま倒れて行けば、駐輪している自転車がドミノ倒しになっていく。

彼女はそれが予見できたのか、はっとした表情をして右手を伸ばし、隣の自転車の左ハンドルをなんとか掴んだ。
ドミノ倒しはなんとかを防ぐことができた。
彼女は安堵の表情をしたが、すぐに自分の置かれた状況を理解した。




左手で自分の自転車、右手で他人の自転車。
自分の体は自分の自転車の左側にあり、自分の自転車も他人の自転車もスタンドが起きている。
さらに自分の自転車には、食材を入れた大きな買い物袋が前後に二つ。
それぞれを片手で持ちながら、バランスをとらなければならなかった。


彼女は困った表情をし、近くにいる身内の名前を呼ぶ。
しかし誰も来ない。


筆者はサイドスタンドを戻して、食材を入れたマイバッグを地面において、彼女が伸ばしている右手一本で支えている自転車を受け取り、スタンドを立てて駐輪した。

右手が軽くなった彼女は、少しびっくりした顔をしていたが、自転車を支えたまま丁寧にお礼を言ってきた。


筆者はマイバックを積み直し、自転車に乗る。

たいしたことではないけれど、偶然にも誰かの役に立てたことで、その日はいい一日だった。



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歯が痛いフリ時に、出会ったひと

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最近、なぜか毎日更新が続いています。
また、忙しくなれば途切れるかもしれませんが、無理のない範囲で続けてみようと思ってます。

さて、今回は、休日出勤時の出来事、の話。


では、どうぞ。





ブチッ。

連休中の出来事。休日出勤の日だった。
緊急事態宣言が延長になろうかと言う、連休の中日。
仕事を終えて職場から駅に向かう途中だった。


ふいに口周りがスースーし始めた。
先月コロナでクラスターが出た事業所に急遽行きだしてから派遣が終わっても、しばらく四六時中つけていたマスク。マスクを変えながらつけっぱなしにしているため、耳が痛いぐらいだった。



その日、ふいにゴムが切れた。
その時予備のマスクがなく、仕方なくドラッグストアにてマスクを買おうと思ったが、そこに行くまで切れた右側のゴムを片手で引っ張りながら頬を押さえ、まるで歯が痛いかのような感じで歩いていた。

街の商店街はそれなりの人の量。
緊急事態宣言を自分なりの解釈で捉えているような印象だ。

周りを見ても、この変な格好をしているサラリーマンを見てくる人はいない。最初は少し恥ずかしかったが、そのことに気づくと開き直り、とりあえずトラッグストアへと歩を進めた。


ところが、大きな通りの広くなった歩道のところで 
「マスクを外そう、ワクチン接種反対」
とマイクで叫んでいる団体がいた。
当然彼らは、マスクをしていない。自分たちの主義主張をするのは、勝手にしてもらったいが、外で大声で叫ぶように主張するのは、御免被りたいものだ。


筆者はマスクが外れそうになって困ってしまっていたが、よりにもよってこんなタイミングで、よくわからない団体に出くわしてしまった。


クラスターが出た渦中で仕事をしないといけなくなっても、この人たちは同じことを言ってるんだろうか。


マスクは感染を防ぐ絶対ではないが、していないことでの印象はこの1年で大きく変わった。


筆者はそそくさとその場を後にし、無事マスクを購入した。
歯が痛いフリは終わりになった。
これからは、ちゃんと予備を持っとこう。



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もしも担任の先生が、友人だったなら

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さて、今回は、長女の担任の先生、の話。


筆者の大学のクラスは確かに23人だった。
そのうち筆者のように、教員にならなかったアウトローが筆者を入れて3人ほど。あとは全員が教員になっていた。

全国には最近の統計で約19000の小学校が存在している。大学のクラスメートの1/3は兵庫県に、後はそれぞれの地元や大都市圏の都道府県に就職して行った。

兵庫で仕事をしていると、時々大学の先輩や後輩に会うことはあるが、仕事をしていて同級生に会うことはなかなかない。ましてやクラスメイトとなると、尚更だ。

そうしていると、筆者の住んでいる町で、一人クラスメイトが教員をしていることが分かった。
彼は学生時代、ハンドボールをやっていて、もともと強豪校でサッカーをしていたことで運動能力が高く、それでいてギターも弾ける。
確か学園祭で、バンドも組んでいたように思う。

しかし市内にもそこそこの数の小学校があり、そこまで連絡を密にとっているわけでもなかったので、その存在を忘れかけていた。




4月、クラス替えを終えて長女が嬉しそうに帰ってきていた。
どうやら意中の担任の先生だったらしい。

学園2クラスしかない小さな小学校。
去年そこに、そのクラスメイトの教員が転勤してきていたことに、たまたま選んだ学院通信で知った。
「この先生友達やねん」
と長女と次女に教えていたところ、時々学校でその先生に会った時に話をするようになったみたいで、面白そうに家で教えてくれていた。




長女の新しい担任の先生は、クラスメイトだった。
教室にはギターがおいてあり、歌を歌うときに先生は弾いていると長女は面白そうに話している。

こんな偶然があるのかと、大学の友人の LINE グループに伝えてみたところ、すごい偶然とか、そんなことあるんや、という一方で知り合いすぎてやりにくいんちゃうん、というような意見もあった。

当然向こうは教育のプロで、こちらはただの保護者であって、それによって何かを連絡するわけでもなく、向こうからしてくるわけでもない。



今はコロナ下なので、参観日もほとんどないし学校の行事も縮小されている。しかし、今年運動会がコロナ前までと同じようにできるのであれば、その時は久しぶりに挨拶をして、友人である先生を立てたいと思う。



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【読み切り短編小説】水色の空が、オレンジ色にかわるとき

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さて、今回は、これまでとは違った短編を書いてみました。
これまでのお話は、それはそれということで。

このお話は、全く別物の読み切りです。


では、どうぞ。








 4月から新しい生活が始まった。


 亜紀は、社会人になって3年目。最初の2年の赴任地は終わり、新しい事業所に転勤となった。実家から通っていた最初の事業所は、通勤時間が2時間近くになるため、やむなく一人暮らしを始めることにした。

 世話焼きの母親が心配しながら新しい部屋を探し、一度そこに行ってみて駅までが近いのと夜遅くまで開いているスーパーが近いのとで、即決した。
 新しい家に住んでみると、いつも話しかけてきた母親がおらず、がらんとした1DK が待っている。

 遅めの夕食をとり、さっとシャワーを浴びて寝るだけの部屋。休日は休日で仕事に必要な資料をまとめながらカフェで遅めのブランチをとる。仕事で必要な作業を終わらせてから、部屋に戻ると、またがらんとした1DKが待っていた。


 5月になった。新緑の空気が香るカフェで、いつものようにブランチをとり、ノートパソコンと格闘する。そして、「よしっ」と独り言ちて、ノートをたたみ、帰ることにした。
 部屋に戻ると、またいつものがらんとした1DKが待っていた。
 

 その日、亜紀は何気にステレオを起動させた。
 ステレオは、随分と久しぶりに音を立てて起動し、最後に選局されていたFM が流れ出す。
 ちょうどラジオの DJ は、リスナーからのメッセージを読み上げ、リクエストに答えながら、「新生活」に関する企画を進めていた。
 寄せられたメッセージは、「大学に入学しました」「転勤になりました」「一人暮らし始めました」など、新しい環境に移った人からのものばかりだった。



 リクエスト曲のあと後、ラジオの DJ が
「この心境、わかるのよねぇ」
と切り出してから、メッセージを読み出した。

「あきちゃーん」
といい、DJ は、クスッと笑う。亜紀は、
「えっ」
と思わず声が出た。
 DJは続いて、
「新生活どう?ちゃんとご飯食べてる?コンビニばっかりはダメよ。」と話しかけるように、DJ は続ける。
そして、
「一人で寂しい時はさ、ラジオをかけるといいよ。お母さんもみな学校とかでいなくなってから、よくしていたから。聴きながら、用事も出来るしね」
と DJ は言い、「そうそう」と自分で相づちを打っている。
「あきちゃん、頑張り屋さんだから自分を追い込みすぎないようにね。適度に抜かないと、体壊すよー。
じゃあね、チャオ🐧」
といって、
「○○市のあきちゃんママからでした~」
と締めた。
「うんうん、わかるわかる。この気持ちなのよねぇ」とDJは言って、頷きながら話していた。
「リスナーの皆さんに、伝わらないので補足すると、チャオの後にペンギンの絵文字があってさ、これがまた可愛いのよ」と紹介する。
 そして
「あきちゃん、1人暮らしどうなのかな?このラジオ聴いてくれてるかな。頑張りすぎずほどほどにね」とDJ は彼女からのメッセージをリスナーの娘に伝えて、次のコーナーへと話題を変えていった。


 亜紀は一人で、ステレオの前で佇んでいた。ひとりでに頬を温かなものが流れていく。

チャオという挨拶。
そして何より、ペンギンの絵文字。



 亜紀は目頭を拭って、ベランダに出て外を見た。
 よく晴れた日。
 高架の線路の向こうにはマンションが並んでいるが、とある一角は建物が低いので向こうまで見渡せる。
 水田と小高い山が広がり、緑の上に広がる水色の空が、オレンジ色に変わろうとしている。風は少し吹いていて、どこか心地いい。



 ふと、LINE が鳴った。
 吹き出しには、ペンギンのアイコンが見えている。亜紀は、アイコンをタップしてメッセージを開いた。 


亜紀ちゃん、すごいこと起きたのよ!
もう、聞いて聞いて!電話していい?


 このメッセージを見て、たぶん相手には既読がついたのだろう。すぐに電話がかかってきた。


「ちょっと、聞いて聞いて。すごいのよ!
初めてなのよ!」
「うんうん」
 亜紀は鼻をすすりながら返事をする。
「ちょっと亜紀ちゃん、風邪でも引いたの?鼻声じゃないの」
 亜紀はバレないように
「大丈夫よ」
と、笑いながら返した。
「なんの話だっけ、そうそう。すごいことがあったのよ!お母さん、嬉しくって嬉しくって」
「うんうん」と言いながら亜紀は相槌を打った。



 今から母親が言おうとしている話を、自分はおそらくわかっている。だけど
「さっきも聞いたよ。それでどうしたの?」
と笑いながら続けた。

「実はね、お母さんの好きなラジオの・・・」


 
 


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ブクマコメントありがとうございます!
少納言さん(id:syounagon)
ご無沙汰してました🙇お変わりないでしょうか。遅くなりましたが改めて、お読み下さりありがとうございました。きっとこのお母さんのお気持ち伝わったのかなって思いました✨しみじみ温かいきもち。いつも笑っておられる少納言さんのしみじみは響きました😢
また読み切りにもチャレンジしてみます。

>Chocolaさん(id:A-hanoi)
懐かしの一人暮らし時代が蘇りましたか?私も一人暮らししたのですけど、地元でだったのでここまで孤独ではなかったので、ここは本当に想像だったのです。女性なら上の方の階に住むだろうから景色が見えるのかなっていう設定からのラストでした。頑張ってる姿にそっと後押しがあって、クスッと懐かしい笑いがあって。また、違うものにもトライしてみます。

【ツインタワー編 総集編】縁を、持てたこと

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さて、今回は、以前に綴ったツインタワー編の総集編です。
記事のリンクは最終に。


その前に、ちょっとしたエピソードを、どうぞ。


筆者と学生時代を共にした193にこれまで温かいコメントやスターをたくさん頂きましてありがとうございました。

第5話では、ピアノのグレードテストにまつわるお話を載せましたが、以前に筆者が書いた
surrealsight.hatenablog.com
にあるように、お遊戯的な授業の時も彼は苦労してました。

筆者は必死の思いで、大きな栗の木の下で歌って、やりきりました。
死ぬほど恥ずかしい思いをもって。
今なら、そこまでは思わないんでしょうけど、当時はまだわかかったですね。
ここにあるように何人かは廃人になって帰ってきてました。
大教室の前に出る。
ただでさえ、注目される構造になってる中で、しらふで一発芸をやりきる、みたいな。


193には持ち前のキャラがありました。
彼はクラスで次鋒になり、一人目がクスクスと笑われた、やや暖かな会場でステージ入りしました。

彼の選んだ曲は、どんぐりコロコロ。


どんぐりを表現するため腕を伸ばし、頭の上で両手をあわせた彼は一声目の音からとばしぎみで声を出し、コロコロのところで床に転がり、コロコロの後も勢い余って転がり続け…。その後考えていた振り付けが追いつかなくなる状況に追い込まれながらも途中で立て直し、最後は笑顔で締めました。

大爆笑に包まれた彼のお遊戯は、盛大な拍手で終わるという、この上ない結果になりました。
その次の人はやりにくいの、なんの。
時々女子のかわいらしい様子や男前の驚嘆もありながら、キャラ外の人達は自分の番になって出撃し、笑いの渦に撃沈されていったのです。
そして、筆者もそのうちの一人でした。



彼は教員採用試験でいくつかの県を受けて、全て合格してました。
けっこう倍率高かったはずなんですけど、全部合格したのは彼ぐらいでした。
持ち前の明るさと、根の優しさ。そして、実はしっかりとした真面目さも併せ持っている。
確かに自分が試験官ならうちの現場で働いて欲しいなと、思わせるひと。

そうした彼に大学で出会えたことは、とてもいい縁を持てたなと思う、今日この頃です。

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【電車のひと短編⑫】それぞれが重ねた、歌

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さて、今回は、電車のひと編。
この電車のひと編は、それぞれが短編として独立したもので、駅や電車にまつわるエピソードを1つのお話としています。
これまでのお話はこちらから↓
surrealsight.hatenablog.com


今回のお客様は、大学生のサークル、です。
なお、何年か前のお話です。

では、12番目の話をどうぞ。








数年前、筆者は仕事の関係で最寄り駅が阪急電鉄西宮北口という駅を利用していた。
映画にもなった、阪急電車に出てくる、神戸線今津線が交差するハブ駅。

付近には大きな大学が複数あり、商業施設もあって賑わいを見せている。
コロナが猛威を振るう以前には若者の声がけっこう聞こえていて、そういうところが街の活気に繋がっていたように思う。



筆者は当時けっこう帰りが遅く、帰りがけに買った缶コーヒーを片手に、テクテクと駅まで歩いていた。

今日も1日疲れたな、と思いながら階段を上っていくと、スーッと入ってくる歌声が時々階段下から聞こえてきた。それがけっこう心地よい、



階段下のちょっとしたスペースで、若者が円形に立っている。
そして、足でリズムをとったり、手で音の高さを調節したりして、それぞれのパートの歌声を重ねていた。

当時、ハモネプというネプチューンの歌番組があって、確か関西学院大学も時々参加していたように記憶しているが、実際に歌っている人が誰なのかはわからない。



筆者は、ずっと上から見下ろすのは気が引けるので、階段の途中で歩を停める。
弾き歌いなどの路上ライブとかではない、染み込んでくる歌声。

駅のホーム上の放送や電車の音が時々遮るが、それでもその歌声は不思議と耳に届いてきた。

毎日ではないけれども、時々これに遭遇する。


それが本当に綺麗にハモれて歌っているもんだから、それが聴けた日は、今日はいい日だなぁ、という気持ちになれた。


階段下から流れる、それぞれが重ねた歌、だった。



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探しものは何ですか、みつけにくいものですか

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さて、今回は、探し物は何ですか、みつけにくいものですか。という話。


では、どうぞ。



先日、お姉ちゃん二人とシロツメクサの群生している広場に行っていた。
シロツメクサの葉は三つ葉になっており、まれに四つ葉や五つ葉がある。
ぱっと見ただけでは見つからない。
探すには何かコツがあるかもしれないが、筆者はそのコツは知らない。

ただ、ないと思って探すと不思議と見つからないし、絶対にあると思って探すと不思議と見つかる。

なぜかいつもそうだ。



仕事で似たようなことがあった。

仕事で同僚が新人を連れて、とある現場に出かけた。
新人は現場を点検するが、現場にあるヒントが見つからない。新人なりに一応措置をして、事務所に戻ってきた。

同僚は新人に、戻ってきてから確認する。
「さっきの現場で○○は見つかったか。」
「なかったです。全然わかりませんでした。」
「さっきの現場で○○があると思って探していたか?そんな態度には見えなかったぞ。」
同僚は
「現場でしかわからないことがある。
しかしそれが、あると思って探すのと、ないと思って探すのではえらく違う。
ないと思って探すと、フィルターがかかって見えなくなるんだ。」
と続ける。
それを聞いた別の同僚が、妙に納得していた。




筆者は5年生になった長女に、
「絶対あると思って探してみて」
と言ってみた。

しばらくごそごそと探す長女。
そして、
「あったー」
という声が聞こえる。


探し物を形成するヒントが、よく認識できるようになるのかもしれない。


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この中から探していくと↓
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