ジローの部屋

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【電車のひと短編⑫】それぞれが重ねた、歌

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こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


さて、今回は、電車のひと編。
この電車のひと編は、それぞれが短編として独立したもので、駅や電車にまつわるエピソードを1つのお話としています。
これまでのお話はこちらから↓
surrealsight.hatenablog.com


今回のお客様は、大学生のサークル、です。
なお、何年か前のお話です。

では、12番目の話をどうぞ。








数年前、筆者は仕事の関係で最寄り駅が阪急電鉄西宮北口という駅を利用していた。
映画にもなった、阪急電車に出てくる、神戸線今津線が交差するハブ駅。

付近には大きな大学が複数あり、商業施設もあって賑わいを見せている。
コロナが猛威を振るう以前には若者の声がけっこう聞こえていて、そういうところが街の活気に繋がっていたように思う。



筆者は当時けっこう帰りが遅く、帰りがけに買った缶コーヒーを片手に、テクテクと駅まで歩いていた。

今日も1日疲れたな、と思いながら階段を上っていくと、スーッと入ってくる歌声が時々階段下から聞こえてきた。それがけっこう心地よい、



階段下のちょっとしたスペースで、若者が円形に立っている。
そして、足でリズムをとったり、手で音の高さを調節したりして、それぞれのパートの歌声を重ねていた。

当時、ハモネプというネプチューンの歌番組があって、確か関西学院大学も時々参加していたように記憶しているが、実際に歌っている人が誰なのかはわからない。



筆者は、ずっと上から見下ろすのは気が引けるので、階段の途中で歩を停める。
弾き歌いなどの路上ライブとかではない、染み込んでくる歌声。

駅のホーム上の放送や電車の音が時々遮るが、それでもその歌声は不思議と耳に届いてきた。

毎日ではないけれども、時々これに遭遇する。


それが本当に綺麗にハモれて歌っているもんだから、それが聴けた日は、今日はいい日だなぁ、という気持ちになれた。


階段下から流れる、それぞれが重ねた歌、だった。



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