ジローの部屋

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日頃の生活に、何かプラスになることを。

安全という神話が、崩れた日

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こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


さて、今回は、二十年前の今日、の話。
今日は悲しいお話で、まずは関係者の方々のご冥福をお祈りします。

では、どうぞ。








20年前の今日は、金曜日。




当時筆者は、筆者が在学していた大学の附属の小学校で教育実習のまっ只中だった。


確か一クラスに、四人の教育実習生が配置になっていて、翌週の実習の山となる公開授業に向けて、学習指導案を練り直し、授業の練習をしていた頃だった。


公開授業は、そのクラスの実習生の代表者が授業する。あの、教室の後ろにスーツ姿の先生がたくさんくる、担任の先生がちょっとかしこまった授業をする、あの公開授業。
それを四人の中で決めて、筆者が算数の授業をすることになっていた。


教員には、「指導書」というものがあって、そこに一応教科書の授業の進め方が載っている。
実習生は、これはなぞるのではなく、自分たちで考えたアレンジしたもので、授業の計画を作ろうとしていた。


当然、皆教員を目指しているため、真剣に取り組んでいる。
様々な視覚的な教材を作ったり、黒板の板書の計画を立てたり、実際に教育実習生同士で模擬授業をやってみてその感触を確かめながら、実習を進めていた。
皆何時間睡眠なんだと思うぐらい、根を詰めてやっていた。


一コマの授業に、こんなにも時間をかけて考えなければならない。
筆者にはこれが結構重くのしかかっていて、プレッシャーになっていた。





その日の天気は確か、晴れだった。


4週間ある実習のちょうど半分が終わろうとする日。
一週間の疲れがたまりにたまって、今日乗り切ったら土日がやってくるという、待ち焦がれた日。


その週の自分の担当する授業は、もうクリアしていたため気分的には少し、晴れやかだった。
ろうかですれ違う、193やプリッツら他の実習生も疲れた顔をしているが、顔見知りを見ると皆嬉しそうに挨拶をしてくる。


そんな、金曜日だった。





給食の時間、担任の先生方は職員室締め切りで、「緊急の職員会議」が開くということになり、給食指導を実習生達だけで行なっていた。


昼休みが終わり、5時間目の授業にさしかかる。
5時間目は担任の先生が受け持つ予定だったが、なぜか先生は上がってこなかった。


気になってよそのクラスを見てみると、よそのクラスもやはり担任の先生は上がってきていない。


そのうちどこかのクラスの教育実習生が話を聞いてきたそうで、

「5時間目は実習生が実習を持つように」

という指示を受けていた。


実習生同士で、なんでなんだろうという話が広がる。
職員室にいった実習生が言うには

「なんだか物々しい雰囲気だった」

そうだった。



結局6時間目になって、担任の先生方はそれぞれのクラスに出てきて最終最後の授業は行われた。
会議の内容が何だったのか特にわからず、放課後はまた会議が開かれていた。



当然実習生同士で噂は広がっていく。


今日の隣の府県の教育大学の附属小学校で事件があったらしい






筆者らは、学校から帰って一目散にテレビをつけた。


根拠のない、学校は安全だという、ある種神話のようなものは、音を立てて崩れ去った。


筆者らは、凄惨な事件のニュースを目の当たりにして、ヘリコプターが映し出す空からの映像を、ただ、呆然としながら、見ることしかできなかった。



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