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こんにちは、ジローです。
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さて、今回は、ホームでの、混乱の話。
なお、電車や駅での小話はこれまでいくつかありました。
これまでの短編はこちらのリンクから。
それぞれの話は独立しております。
surrealsight.hatenablog.com
では、どうぞ。
筆者は、最寄りの駅のホームにいた。
本線から延びる三駅しかない支線の真ん中の駅。
朝は上りに、夜は下りに、それぞれひとが集中する。
二台しかない自動改札を抜けて階段を、トントントントン、と上がる。
さっき通っていった4両編成は、さっきまでいたであろうたくさんの同じ方向を向いていたひとを一気に吸い込んだため、ホームの端までが見渡せた。
筆者はそこで、コーヒーを飲む。
たまたま早起きしたため朝の用事を終わらせてから軽く筋トレして、駅に来た。
ホームには、そろそろと同じ向きのひとが増えていく。
筆者は手にしていたコーヒーの缶を捨てるため、ゴミ箱近くに立っていたが、その辺りにもひとは並び出した。
いつもと少し違う、朝。
いつもと同じ様子の、朝。
そんなことを考えていると、
「おはよう」
と声かけられる。
完全にむこうの世界に行っていた筆者は、自分の身体に入り直して、声がした方を見た。
茶髪のロングヘアの女子高生。
マスクの上の2つの瞳がこちらを見上げている。
だ、誰だ、この子。
明らかに、彼女は向こうへ歩きながらこちらを見ている。
服装は私服だけど、学校に行くような雰囲気。
向こうはこちらを知っている?
まさか。
明らかに女子高生だろ。
こんなオッサンに間違えて声をかけるのか。
まだこっちを見て、しかも微笑みまで。
後ろは柵だよな。
今横にひとはいないぞ。
流石にこんな若い子が、人違いしないだろ。
こんな、知り合いなんて。
いた。
近所に住んでる姪、だ。
筆者の返事は
「お、おぅ」
だった。
声をかけられてから、約5秒間の出来事、だった。
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