いらっしゃいませ。
こんにちは、ジローです。
たくさんの星、読者登録やコメントなど、本当にありがとうございます。
おかげさまで、ぼちぼちとこのブログももうすぐ開始から1ヶ月。
さて、今回は、なにくわぬ顔と傘の話。
朝、満員気味の電車に乗る。
今日は朝から雨のため、皆傘を持っている。
床は濡れていて、カバンを持っておかないといけないため、動きがぎこちない人が多い。
電車の乗り口は、だいたいの人が定位置を持っている。
そのため、なんとなく知っている顔が並んでいるが、今日は電車の時間を変えたため、筆者は待合行列では外様だった。
電車に乗り込み、ドアの近くにポジションをとり、カバンをどうしようかと考えていると、プシューという音がしてドアが閉まろうとするとき、彼は滑り込んできた。
年の頃、40代半ばぐらいだろうか。
スーツを着なくてもいい、仕事なのか、割とラフな格好だ。
やや肩で息をして、表情は安堵している。
ドアが閉まりかけて開き、少し間が空いて閉まった。
エアーが抜ける音がして、電車はゆっくりと動き始める。
彼は黒い傘を持っていた。
きれいに身体に対して、斜め45ºの方向で持ち続けている。
なかなか器用な人やなと感心していると、彼の安堵の表情はみるみる曇っていった。
どこか、表情は焦っている。
傘は器用に45ºの角度で保持している。
彼は器用に持っていなかった。
傘はドアに挟まれている。
必死に抜こうとしている。
しかし、抜けない。
これは大きなカブの状況ではないか。
一緒に、うんとこしょ、をしてあげようか。
どっこいしょ、で抜けたときは、将棋倒しになるやないか、それは危ない。
隣でそんなことを考えながら、様子を見ていると、彼の表情が緩んだ。
彼は、なにくわぬ顔に戻り、スマホをいじり出した。
諦めてるやん…。
電車は何駅か通り過ぎ、反対の駅から乗り降りが行われる。
彼は、なにくわぬ顔でスマホをみていた。
斜め45ºに傘を刺して。
逆に筆者が焦り出す。
下りる直前に、うんとこしょ、をやるんだろうか。
大きな駅に到着した。
彼の前のドアが開く。
彼はなにくわぬ顔で、走って出て行った。
やられた、焦り損ではないか。
ちなみに、筆者は以前にスーツを入れていたカバンをドアに挟んだことがあった。
抜こうとして、カバンのファスナーが壊れそうでやめ、下りるときにドアが開くだろ、と開き直った。
しかし、筆者が下りたい駅に電車は反対側をホームにつけた。
まわりの乗客は見るからに同情のまなざしを向けている。
仕方ない、うんとこしょをやって、何とか引っ張り出したが、ファスナーは破壊されてしまった。
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