ジローの部屋

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相棒が、切り出したもの

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こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


さて、今回は、筆者の相棒だったひと、の話。

では、どうぞ。







今から10年経たないころ、当時の筆者は主任になったばかりだった。
筆者は大きな営業所に配属され、日々格闘する毎日で、定時に帰れることなんてまずなかった。


そこに配属されて1年ちょっとたち、新たに仕事の相棒が変わることになって、次に組んだ相棒が少し年下の相棒だった。


彼はリーゼントのような髪型をしていて、個性的な字を書く。彼もまた主任であり、筆者らは日々舞い込んでくる案件を彼と共に捌いていた。


彼は仕事において元々進みたい進路があり、ただ人事にそれが響かずに、筆者の部署に来ていた。

人事と書いて「ひとごと」と読む。

職場で通例となっている、この話はまさにその状況を体現していた。


さらに彼は、筆者と組む前に別の人と組んでいたが、その人が仕事を選り好みし、手間なやつを彼に押しつけていたので、かなりモチベーションが低かった。


彼はよく、自分の進みたかった道の話をしていた。
単純にそれだけ見れば、なんやコイツ、となるかもしれないが、当時の筆者らの仕事もちゃんとやっていた。


まわりの人曰く、筆者は引きが悪い
surrealsight.hatenablog.com
ようなので、確かに悩ましい案件は多かったものの、その分仕事に対する引き出しになっている。


試しにそのようなややこしい案件を彼に任せてみると、しっかりと対応している。
彼にその仕事のポイントを伝えると、面白いようにこなしていき、メキメキと力をつけていった。


彼は攻めの仕事が得意だったので、筆者はそれをまかせて、少し引いて足りないところを補完していく。
すると筆者と彼のコンビはかなりの量の仕事をこなしていき、かつややこしい案件にもしっかりと対応できていた。


たぶん当時の新人
surrealsight.hatenablog.com
だった後輩らも、筆者と相棒が活き活きと仕事をやってた姿を見ていたのかもしれない。




しかし、いい関係ってやつは、なぜか長くは続かない。
彼との相棒の期間は半年で終わってしまった。


彼が希望していた部署から、異例にも声がかかり、当時の筆者らの上司にも理解があって、彼は希望部署にいったのだ。





相棒からは時々連絡がきていた。

「今度そっちに出張なんで、一杯やりませんか?」

なんていう感じの。


なかなか都合がお互い合わなかったが、たまに行って、たった半年間の組んだ期間を懐かしみ、また今のお互いの仕事の近況を聴く。


彼は念願の部署にいってバリバリとやっていた。
しかし、どうもしっくりとこないところがあったようだ。
そこで振り返った時に、一番前を向いてガンガン仕事が出来たのは、当時の筆者との時だった、という話をしていた。
まぁ、お世辞なんだろうけど、嬉しそうに話しているのでよしとする。




またしばらく経って、お互い本社勤務に異動した。
お互い営業所のときの仕事から発展した仕事をこなしていた。




そうしていると、また相棒から電話がきた。

いつもの感じとは違う、改まった様子。
どうしたんだ、と思っていると、相棒は

「実は…」

と言って切り出してきた。


「ジローさんは先輩ですが、敢えて今日はこう呼ばせて下さい」
「当時一緒に戦った戦友として、自分の結婚式にご招待させて下さい。」






相棒は、戦友になった。





今日また、しばらく出張に行っていた戦友から連絡がきた。

「ジローさん、東京から帰ってきたんですよ。
コロナ空けたら、また一杯行きましょう。」


たった半年間の相棒。
でも、こうして戦友と呼んでもらえることは、幸せなことなのかもしれない。


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