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さて、今回は、昨日のお話の続きです。
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いやぁ、やっちまったよ
脳震盪の先輩は、ケラケラ笑って帰ってきた。
ほんと心配してたのが、あほらしくなるくらいだ。
誰かが怒って俺の名前呼んでてさ
みたいなことを言っていた。
え、聞こえてたんや。
意識あったのか!?
でもあんまり憶えてないんよな。
そりゃそうだ、頭強打してたんやから。
そんな感じで、部に入ってからの最初の救急車は過ぎ去っていった。
先輩に聞くと、久しく救急車なんて部の歴史でも、呼んだことなんてなかったらしい。
ラグビーって危ないんやな。
ちゃんと首鍛えよう。
筆者は自分なりにこの出来事について考えて、自分がそうならないように、首の筋トレのメニューを拡充させることとした。
翌年の秋のリーグ戦。
相手は優勝候補の大学のチームだった。
筆者のいたチームは善戦をするものの、途中で逆転され、追いかける場面になった。
相手陣内に入り、ラインアウト(サッカーでいうスローインみたいなやつ)になった。
ここで、練習してきた温めていたサインプレーを繰り出そうと全員が構えていたところ、スローワーからのボールが不安定になる。
サインプレーを強行したところ、味方が一人相手に捕まり、強烈なタックルを受けた。
ドンッ
鈍い音がして人が倒れる。
一瞬の間が広がる。
この音は、アカンやつや。
案の定、倒れたチームメイトは白目をむいていびきをかきだした。
○○!!
倒れたチームメイトの名前を叫ぶ。
歯を食いしばりながら、変ないびきをかいている光景は、以前の光景と同じだった。
口が開いたときに手を突っ込んで呼吸ができるようにして、呼びかける。
今度はマネージャーも泣いてはいない。
救急車!
と誰かがいうとすでに通報を始めていた。
チームメイトがしきりに名前を呼ぶ。
倒れたチームメイトは、いびきが収まったが、のたうって、気持ち悪いのか大声を出していた。
すぐに救急車がやってきた。
相手チームは呆然としていて、
もうこの試合棄権でもいいから
と言っていた。
自分たちはこのチームに勝つために練習してきていたので、試合続行をお願いし、結果、ぎりぎり追いつかず、負けてしまった。
診断結果は脳震盪だけで済んだ。
そして、頭をかきながら、ケラケラ笑って帰ってきた。
いやぁ、やっちまったよ
笑い事ちゃうっちゅうねん
脳振盪だけで済んで、ほんまによかった。
このチームメイトも叫んでいたことは憶えていなかったが、なんか声は聞こえていた、みたいな不思議なことを言っていた。
届いてるんだろうか、声。
だけど、笑い事で済まないことがリーグ戦が終わった冬の練習中に起きた。
それがプリッツの選手生命を絶ったあのケガだった。
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とまぁ、学生時代だけで目の前でヤバいのを3回も見たので、筆者はある意味慣れていたのです(慣れたくないけど)
プリッツの時は首だったので、また状況が違って、しかもケガの大きさが大きさでしたが、そんな経験も何かの役に立つときが来るようです(笑)
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