ジローの部屋

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【アオハル編あとがき】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


さて、今回は、前回終わりを迎えましたアオハル編
surrealsight.hatenablog.com
のあとがきです。

この話の元となることなどを書いていこうか、と。






話全体のイメージについて




もとはりょうさん (id:ryousankunchan)の
yukiichihimenitaro.shop
という企画から生まれた筆者のアオハルフィルム

漠然としたイメージがあって、何人かの視点で時間の流れを追いかけていこうかという感じで書き出しました。

その漠然としたとしたイメージというのがAKI (id:aki800) さんのスタイル。
hajimarikokokara.hatenadiary.com
AKIさんは、日常のことや音楽のことなどをエモく綴っているブロガーさん。

このりょうさんとAKIさんは、筆者の″推しブロガー″さんなんです。

AKIさんは以前から曲を差し込んでエピソードを綴られていてその曲とエピソードのはまり具合が筆者的には絶妙なんですね。

AKIさんのスタイルをイメージして、それを上手く倣って、りょうさんとの企画をやってみたい。
これが筆者の漠然としたイメージ、でした。




構成について



構成は、はっきり言ってほとんど考えていませんでした。
なんとなく書き始めて、
「これ男女交互にそれぞれの視点でいけるんちゃうん?」
って気がつき、事実という大きな時間の流れをそれぞれの視点で補完していきました。
ちょうど大きならせん階段を、ゆっくりと昇っていく感じで。

このような構成でりょうさんの旋律を重ねていく。
初めは曲が出てくる話にはめ込もうと考えたものの、振りが長くかつせっかくのものかがもったいない。
それで毎話贅沢ながらピアノの調べを流せるようにしました。



登場人物について



最後に、今回の登場人物は11人。
男子5人、女子6人。
女子の琴子だけが高1で、後は皆高2の同じクラスという設定です。
筆者が誰かは、おわかりのとおり、幸次郎でした。

最終話から彼、彼女らの設定を引用すると

優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
   女子と気軽に話が出来るが恋愛遍歴は複雑
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    美咲に告白した
    琴子の気持ちは断った
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
   詩穂の気持ちが信介に向いていることに気付きだす
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい。
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい
   美咲に一目惚れ

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩
   幸次郎に告白したが片思い中だと言われる   
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   公也や勝矢の相談に乗っている
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に告白される
   詩穂と仲がいい
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる

でした。


当然ながら、彼、彼女らは全て仮の名前です。
そしてこの話は筆者の過去体験を元に作成しています。お気付きのとおり筆者は幸次郎になります。

ほとんどが実話ベースで、所々の足りないところはその人の性格などに合わせて創作しました。そのネタ元の話について。




3年のクラス替えから

C組。 幸次郎、勝矢、香織、淳美、絵美
H組。 優太、公也、信介、美咲、詩穂

となりまして、それまで頼り切っていた優太がいなくなり、幸次郎は半ば吹っ切れた感がでてきてそこそこ話が出来るようになってきました。
勝矢とも3年の時に、幸次郎はよく話し込んでいて、お互いの終わってしまった恋愛とこれからの受験についての話を、放課後の教室で語ってました。
女子とは、絵美が上手く橋渡しをしてくれて、淳美ともやりとりするようになってきたわけです。淳美と話せるようになると女子ほぼ全員との橋渡しがいつでもやってくれるようになりました。



ただ、それだけではそこまで話を引き出せはしない。
この異性との友人関係が卒業してからも続き発展していきました。
若干メンバーチェンジして、男女12人位のグループができ、年に何回か集まるようになりました。


そこのグループにいたメンバーが、

幸次郎、優太、信介、香織、淳美、絵美

になるんです。
そのグループは優太以外は皆進学先が違い、大学に行く人、専門学校に行く人がおり、そのグループ内の恋愛もなかったので、かなりざっくばらんに話をするようになり出したのです。
なかなか恥ずかしくて聞けないこんな時に異性はどう思うのかなんて話や、高校の時のぶっちゃけ話など。


それで、琴子の話とかが明かされていきました。
当然、クッキーのくだりの話がでて、幸次郎は女子全員から
「サイテー」
と非難され、野郎全員から爆笑されました。


では、何人かのエピソードを。



当時美咲に告白していた、信介。
彼もまたそのグループにいました。
当時、最悪なタイミングで幸次郎が告白を行ったので、やさぐれました。でも、彼は気持ちの整理をつけるためにもう一度告白に踏み切り、そこで踏ん切りをつけてました。しかし、彼は詩穂が思いを寄せていたことを知り、
「俺、めちゃくちゃモテるやん」
と自信を取り戻します。
それで卒業してから、あの時はどうだったのと幸次郎に語るようになってきて、また話をする仲に戻ったのです。


テニスの貴公子だった、公也。
公也は詩穂のことを思っていたので、詩穂の気持ちが信介に向いていることに気付いて愕然としています。そのまま信介と上手くいくことを望んではいない。そこは難しい気持ちの揺れです。そんな部分もあっての幸次郎への連絡。
彼もいろいろと気付いていたみたいでした。
思っている人が好きな人は友人で、その友人が好きな人は思っている人ではない。
観てて辛すぎる状況です。


B'zをこよなく愛していた、香織。
香織は告白された話をぶっちゃけてました。当時はまだ特定の好きな人がいなかったようでした。キャーキャー話していたのは若かったなぁと二十歳そこそこの女子が昔を回顧しておりました。
男子目線でいうと、女子のいう
「えー、かわいい」
ってやつ。
これが全く理解できないと幸次郎は香織に話してみましたが、彼女の方も
「だって、かわいいやん」
という返答でかみ合わなかった記憶があります。だから、キャーキャーいう話も含め、理解するというよりかはそういうもんなんだと丸飲みして理解しようとしていました。


面倒見がいい、淳美。
彼女はグループのとりまとめみたいなことをしてくれていました。大学にいって合コンの話を持ちかけられると断らない。そして、幹事役を進んでやる。そして終わった後に、ひとりため息をついている、みたいなタイプの人です。
自分のことよりも人の応援をしようとする。それだけに損な役回りもしていて、なんかもったいないような。
彼女ともけっこう人生語りました。


BLUEで1日を表現した、美咲。
これは幸次郎が付き合っているときに、本人から話を聞いてます。手帳も見せられて、めちゃくちゃ落ち込んだ、という話でした。
幸次郎はひたすら謝っていました。けっこう怒ってましたね、美咲さん。
そりゃあんた、仕方ないわ、と今ならはっきりと幸次郎にツッコむところです。
携帯電話があれば、いとも簡単に連絡がとれますが、そうではなかった頃。
家に電話してお父さんが出たときは、何とも言えない間がありました。こんなヒヤヒヤする思いを今の人は感じる必要もないので時代を感じてしまいます。


長い黒髪が和の雰囲気を漂わせていた、詩穂。
詩穂の話は美咲から聞いています。仲の良かった優太も深層までは聞けてなかったようです。彼女はしっかりとした芯があるひとでした。
ただ、そんなに情報量がないので、初めの方にもってきました。あと、ケンカしてたときの様子は優太や公也がよく知ってたのでそこからの組み立てです。幸次郎は気付くのが遅かったですね。敏感な男子はケンカ初日からの異様な雰囲気に気付いてたようです。



という具合で出来ましたアオハルフィルム、でした。
いかがでしたでしょうか。

筆者のフィルムから、読者の方のアオハルフィルムが再生されていったのなら、それは書き手として、最高の褒め言葉なんじゃないかと思います。

りょうさん、AKIさん、ありがとうございました🙇

ブクマコメントありがとうございます!
>まっこおばさま(id:makkosan70)
ようやく終わりました。ラストまでありがとうございました。幸次郎さん、ご名答です。バレンタインの淡い思い出、ですか✨アオハルをまた語ってくださいませ🙇

>ユウヨ(id:byte0304)部長
そうなんです。実話ベースなので、お恥ずかしい限りなんですけど😅推し、ありがとうございます!

>テイルズ(id:MyStory)さん
映像化!?考えたこともなかったですよ。誰が何をやるかって、面白いですね。一度全員本人役でやってもらっても面白いかもですけど。自分は幸次郎役やりたくないです、チキンすぎるので😅

>DIT井上(id:ditinoue)博士
まだお邪魔出来てないんですけど、一気読みします。博士の創造力、半端ないですね✨
いろいろと次の化学反応が起きていく。これは書き手にとってこの上ない喜びですね🎵


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【アオハル編⑬最終話】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

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そして、こちらのアオハル編ではこれまで12話のお話がありました。
これまで登場人物はこちら。


優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
   女子と気軽に話が出来るが恋愛遍歴は複雑
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    美咲に告白した
    琴子の気持ちは断った
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
   詩穂の気持ちが信介に向いていることに気付きだす
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい。
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい
   美咲に一目惚れ

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩
   幸次郎に告白したが片思い中だと言われる   
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   公也や勝矢の相談に乗っている
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に告白される
   詩穂と仲がいい
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる
   


では、まずはりょうさんのピアノの旋律
youtu.be
をぽちっとお願いします。

そして今回は、話の構造上原曲も使います。
りょうさんご理解下さいませ。



今回はこのシリーズの最終話。
そして、リクエストした「K」が登場します。
BUMP OF CHICKENがデビューしたのは優太や幸次郎が大学生のとき。ちょっとしたズレがあるのですが、そんなところもこのアオハルフィルムに入ってきます。

ここまで、長々とお付き合い下さりありがとうございました。

筆者もこのアオハルフィルムを眺めながらいろいろと思い出すことがありました。

では、エピソード13、最終話をどうぞ。













13 幸次郎の独白 後編



 休み時間に目が会うと笑顔が見られることや、テスト期間とかの部活がないときに時間をずらして一緒に帰れること、約束をして外で会うと制服とは違った雰囲気を知れること。こういうことが幸せなんだとわかってきた。
 でも、話が出来なかった日は落ち込むし、予定が合わないともどかしくなるし、会話の中で沈黙があると気が重い。
 こんなに弱かったっけ、とも思ってしまう。



 少しのことで幸せを感じ、少しのことで落ち込む。大人から見ればなんてないことが、あの頃の年代だからこそなのかも知れない。その環境が眩しくもある。

 ただ、どんな年代でも奇跡ってのは長続きしないんだ。


 元々、自分から喋ったことがなかった。
 何か共通の話題があるわけでもない。
 それを作っていったり、見つけたりするのが恋愛の楽しいところなんだろう。
 しかし、そういう風な基本的なところが全然足りてなくて、周りから冷やかされるのが嫌でなかなか学校では話せない。
 
 次第に沈黙が出てくる。なんとかしたい。嫌いなわけじゃないのに。
 
 まだ3年でもクラスが同じになれば、まだ共通点もある。しかし、次のクラス替えでそれがかなわないことがすでに決定事項だったのだ。

 
「別れた方がいいと思う」


 ある意味、春休みのタイミングでこのセリフが来ることは必然だった。



 
 アオハルフィルムのエンドロールが流れ出す。
 セリフのないシーンが走馬灯のように流れていく。




 クラスも別れて、また話すこともなくなった。
 進学先も全然違う世界。
 そこでまた違う恋愛を、お互い進めていく。交わることのなかった美咲との接点を、一浪して同じ大学にきた優太が取り持ち、時々メールするぐらいにはなった。ただ、それだけだ。
 時間と共に美化されていく思い出が、ぼんやりと残っているだけだった。
 




 映画館で映画を見るとき、エンドロールが終わるまで席を立たない。その映画の音楽やキャスト、スタッフロールまで静かに観たい派だ。
 そうするとたまに、また本編かと思うような映像が流れ出すことがある。唐突なセリフが堰をきってきてりして。





「Kっていう曲があるんよ。めっちゃいいから聴いてみて」
 
 

 大学が終わり社会人になる。
 あれからもう6年くらいの月日が流れた。

 相変わらず美咲とは、たまのメールの緩い関係が続いていた。で、ひょんなことから音楽の話になり、BUMP OF CHICKENを聴いているという話になる。どうもこれが彼女の琴線に触れ、さっきの「K」の下りになった。
 
 その勢いに少し圧倒された。
 そして、知らなかったので、探してみるという話をすると
「MD貸してあげる」
と。
 
 
 それであっさり会うことになった。


 お互い、そこそこ付き合っていた彼氏彼女と別れていた。
 お互い、実家と離れた学校に行っていたのに地元に戻ってきていた。
 お互い、あれからいろんな状況が変わっている。

 そして、自分はちょうど一人暮らしを始めるタイミングだった。

youtu.be
 オーディオに借りたMDを入れ、1曲リピートにして曲をかけていく。
 曲の中の黒猫が頭の中を駆けていく。

 床に寝っ転がって、真っ白の天井を見た。
 そのスクリーンに再会した時の様子が見えてくる。



「貸してくれたお礼に何かご飯おごるわ」
という話をすると、嬉しそうに考え出す。そして、
「じゃあ、その次は私が出すよ」


 
 じゃあ、その次は、か。




 仕事が終わると、連絡が来るようになる。
 時間ができたときに、部屋に遊びに来るようになる。
 来月の仕事の休みの予定を、お互い合わせてくるようになる。
「仕事の気晴らしにどっかいこうよ」
と話すと乗ってくるようになる。


 ずいぶんと普通に話せるようになったのに。深いところまで聞けるようになったのに。
 たまに出てくる元彼の話。
 これが彼女の深層に大きく根付いていた。


 
 だから、今度はわかってて告白した。

 ずいぶんと泣かれて謝られた。


「ちゃんと伝えてきなよ」




 伝えないと、伝わらない。
 その言葉が自分にできる精一杯、だった。





 カタカタと回っていたフイルムが、止まった。
 時代遅れのものなので、そっと機械から外す。

 今度見るときがいつかはわからない。
 たぶん、もう、再生することはないだろう。
 でも、壊れないように。
 ちゃんと箱に入れてしまっておこう。

 ・
 ・
 ・

 終わり。

surrealsight.hatenablog.com
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ブクマコメントありがとうございます!
>テイルズ(id:MyStory)さん
ヤバいです、このキャッチ新たなコラボ✨これはぜひ総集編にしたときに使わせて下さいませ🙇この引き出しの多さ、一体どんなお仕事をされているのか気になります😁

>まっこおばさま(id:makkosan70)
全て無駄なものはないということですね。
恋愛もまた然り。深いです。

>ちまりん(id:chimaring)さん
構成は初めあんまり考えずにいったんですけど、最終的にはなんだか仕組んでるみたいな形になりました😅
ちまりんさんのアオハル編再生されましたか😁けっこういろんな方のアオハル編再生スイッチをポチッとしてしまってるみたいです💨

>みみこびと(id:mimikobito)さん
ブクマでもありがとうございます。直球系のアオハルはシンプルにまっすぐ勝負だからの面白さがありますね✨

>ユウヨ(id:byte0304)部長
アオハルが一生懸命に生きた証!部長、それ名言ですよ😲人生で自分にスポットライトが当たるとき。周りどうこうじゃなくて、過去の自分を踏み越えられるか。おかげさまで今回は書いてみていろんな気づきがありました!



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【アオハル編⑫】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
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そして、本編アオハル編での、これまで登場人物はこちら。



優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
   女子と気軽に話が出来るが恋愛遍歴は複雑
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    気持ちは美咲に向いている
    琴子の気持ちは断った
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
   詩穂の気持ちが信介に向いていることに気付きだす
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい。
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい
   美咲に一目惚れ

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩
   幸次郎に告白したが片思い中だと言われる   
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   公也や勝矢の相談に乗っている
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
   信介と会う約束をしたことで、詩穂との関係が崩れる
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる
   最近美咲と別行動。


それぞれの思いや思惑が混じった中で、時間が進んでいました。
おそらくこのアオハルフィルムは、今回の話と次回、そしてあとがきで終わりとなります。長々とお付き合い下さいましてありがとうございました。




今回は、エピソード12。
彼の独白が始まります。
では、どうぞ。





12 幸次郎の独白 前編


 あの日、泣かせてしまった。
 たった4文字の、言葉を伝えただけで。




 
 その日の夜は、やけに電話がなった。
 それまで親友の優太からの電話はよくかかってきていたのに公也、勝矢からも電話があった。結局2人にも散々聞かれて、本当の気持ちを教えた。
 皆、口をそろえて、
「どうするんだ、伝えないのか」
と聞いてきた。


 先日の、淳美の後輩の1年生。
 彼女も
「それ、伝えるんですか?」
って。


 伝えないと伝わらない。
 それはわかっている。


 ただ、「伝える」というたったそれだけのことが、ずいぶんと難しかった。
 しかし、皆自分の思いを伝えている。優太はもう、1年の時に。



 誰かを思う気持ちっていうのは、これまでとは変わってきている。                     
 それとなく目で追っているときがあるし、話ができれば嬉しい。辛そうな表情を見つけると心配になるし、嬉しそうな様子をみると関係ないくせに自分の気持ちも明るくなる。
 なんというか自分の中でその存在が大きくなる。
 たぶん、それが「好き」という気持ちなんだと思う。
 ただ、それが強くなればなるほど「嫌われたくない」という気持ちも強くなっていた。
 

 相手が自分のことを思っている、とは限らない。
 それって、本当に奇跡なんじゃないかとさえ、思ってしまう。
 そして、奇跡というのは滅多に起こらないから奇跡なんだ。
 伝えても奇跡は起きなくて、打ちひしがれる。
 最悪、それまでの関係すらなくなってしまう。
 そんな姿を何人か見た。
 そんなことになるのなら、なんで伝えなきゃならないのか。
 

 また優太が言ってくる。
「あんだけ俺に言ってたのに、お前いつまでそのまんまなんだ?」
 

 この前の自転車置き場。
 あれは唯一のチャンスだった。
 目の前にいるのに、誰の目も気にしなくていいのに、声をかけられなかった。
 一言、
「おはよう」
と言うだけなのに。


 最低な根性なしだ。 
 そんなこともできないのかと、自分自身に愕然とする。でも、この程度なのかも知れない。
 何度もデジャビュが蘇る。いつまでこんなチキン野郎なんだ。このままはやっぱり嫌だ。


 もし、仮にもしも、伝えることができたとして、相手はどう思うだろうか。嫌な思いをするんじゃないか。挨拶もしないような冷たい奴だから。


 万が一、美咲も同じ気持ちに。
 なんて、なっているわけないか。それはありえないよな、絶対に。


 伝えないと伝わらない。
 それはわかっている。


 やっぱり、伝えてみようか。
 でも、どうやって?
 
 もし、というかたぶん、嫌がられる。
 その時は、謝るしかない。言われたことが迷惑にはなるけど、謝ってもう話さないようにすればいい。キツいけど仕方ないよな。


 電話でなら、謝ってすぐに切ればいいか。呼び出す必要もないし、人目も気にしなくていい。どうせ、ダメだから、さっと終わる方が美咲の迷惑にもならないだろう。
 
 






 笑われるかも知れないが、ようやくというか、やっとというか、決心がついた。よくいう、「俺は決めた」みたいなかっこ良い話とは程遠い考えから。


 迷惑がられるだろうとはわかっているけど、緊張は変わらない。受話器を持つ手に汗をかいている。呼び出し音が鳴っているときは心臓の鼓動がうるさくて、痛かった。
 家族が出て、こたらの名前を伝える。
 少しして、明らかに動揺している声が出た。


 大した用のはずなのに
「大した用じゃ、ないんだけど。」
と意味不明な切り出しをした。

 間が空いてしまって
「えっと」「実は」「あの」
とさらに続けてしまった。

 全て「うん」という返事が返ってきた。


 あ″~、そうじゃなくて、伝えたいこと。


「実は伝いたいことがあって電話した」

 少し間があって、「うん」という返事が、また返ってきた。






「好きです」

「ずっと前から美咲さんのことが」







 返事はなかった。




 少しして、鼻をすする音が聞こえた。






 風邪ひいたのか?
 そうだ、これは迷惑な電話だった。謝って切らないと。


「ごめん。大丈夫、風邪?」


「大丈夫」

「風邪じゃない」






 あかん、これは完全に自爆した。
 





 もう、切ろう。そう思った時だった。

「嬉しかった。絶対に嫌われてると思ってた」

 そうでしょう、嫌われてますから。
 え?今、なんと。




「ありがとう。私も実は…」


 







 あとは何を話したのかほとんど憶えていない。
 
 

 電話を終えて、さっき言われたことを思い出す。
 今は夢の世界か。

 そうしていると、すぐに電話がなった。
 優太が
「お前、いつまで誰と話込んでんだ!まさか美咲とか?んなわけないか。今日という今日は気合を入れ直してやる!」

「いや、そのまさか、だ」
と力なく答えると
「お前な、ウジウジせずにさっさと…。え?」
「だから、伝えた」
「マジで!?」




 経緯を説明して、憶えてる限りの話を言った。


「大丈夫、風邪?」
と聞いたところのくだりを説明すると爆笑された。
「お前、本当にわかってないな」
 ふわふわとした感覚は、急激に覚めた。それと同時に恥ずかしさと腹立たしさが一気に感情をかけ抜ける。




 これは現実だ。

 そして、奇跡というのは滅多に起こらないから奇跡なんだ。

 
13へ続く。

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ブクマコメントありがとうございます!
>まっこおばさま(id:makkosan70)
幸次郎さん、なかなかでしたからね。高校時代出てきましたか?懐かしのシーンが蘇っていたら、そういう共鳴ってブログならではで嬉しいですね✨

>テイルズ(id:MyStory)さん
もどかしい状況でしたね、ほんとに。周りから言われるのは当たり前だと思いますね。実らない可能性もある中、どうするか。どれが正解なのかは、つまるところ結果論です。次回最終話。そしてあとがきで今回のお話はお開きです。

>ユウヨ(id:byte0304)部長
当事者にとってはまさに激アツ!部長もアオハル語られますか😁なんとかここまで来ました。りょうさんとのコラボもいよいよ終了です。なんとか書き上げます!



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【アオハル編⑪】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
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ブロ友りょうさん (id:ryousankunchan)のアオハルより、ご縁をいただきました。
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りょうさんのピアノの旋律を背景に進んで参りました。
まずは皆様ポチッと再生をよろしくお願いします🙇

これまでの登場人物はこちら。

優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
   女子と気軽に話が出来るが恋愛遍歴は複雑
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    気持ちは美咲に向いている
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい
   美咲に一目惚れ
   美咲と会う約束中

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   公也や勝矢の相談に乗っている
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
   最近詩穂と別行動
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる
   最近美咲と別行動。

さて、今回は、エピソード11。
11人目の事情です。

では、どうぞ。











11 琴子の事情




 先輩、いっぱい泣きましたけどもう大丈夫です。
 たくさん心配してもらってありがとうございました。


 幸次郎先輩と付き合ってみたかったなぁ。
 私、まだ誰とも付き合ったこともないのに、変ですよね。

 でも仕方ないんだと思ってますし、告白したことは自分の中でも本当に頑張った部分なので、何て言うかスッキリもしてるんですよ。なんかおかしいでしょ。

 私、自分で作ったクッキーをあんな感じで誰かに渡したのは初めてでした。あの時私は舞い上がってしまっていて、よくよく考えるとわかりにくかったなと思うんですよ。

 実際先輩の友人の絵美先輩が、後で
「多分びっくりしただけだと思うよ。あぁいうの、慣れてないみたいだから」
って、教えてくれて、
「そうだったんだぁ」
ってなったんですよ。

 ところで絵美先輩って、時々幸次郎先輩と一緒に帰ってたんですよね?なんなんですか、ほんとに。羨ましすぎるんですけど。


 ただですね、先輩。私、なんとなくダメなんだろうってわかってたんです。学年も下だし、幸次郎先輩からしたら私は全然知られていない。もともと、めちゃハンデがあるんですよね。
 何とかならないかな、って思いましたけど。


 1学期の半ば、先輩に届け物しようと2年生のフロアに行ったんですけど。
 階段から教室へ走って曲がり角曲がっちゃったんですよね。そこで人にぶつかってしまって。
 こちらが先に謝って顔をあげると、鞄を右手で持って肩にかけていた人が、上から見下ろしていて。
「怖っ」
てなったんですよ。だからもう一回謝ってしまって。すると
「大丈夫?ごめんな」
って声が上からしてその人いっちゃったんですよね。
 その後に会った先輩に聞いたら
「あぁ、幸次郎?気になる?おっ、いいところに目を付けたね。ウチの調査によるとなかなか評価高いよ。〇○中出身のサッカー部副キャプテン。1年の時に誰かが告ったらしいけど、ダメだったみたいでさ。彼女はいないね。ただねぇ、ほんと女子に喋りかけてるとこ見たことないんよね」
って言ってましたよね。先輩の調査、詳しすぎです。


 それで、同じクラスのサッカー部の子に話を聞いてみると、怖いとは真反対な反応ばかりで。だから、なんか気になりだしたんですよね。

 私が先輩のクラスに、ちょくちょく顔出し出すと、先輩に誰を探してるのかすぐにばれちゃいました。
 正直、先輩がいなかったら、ただ見てるだけで終わってたと思います。私一人だと、かなり気が小さいし。
 でも先輩がたくさん相談に乗ってくれて、たくさん話を聞いてくれました。そしてたくさん応援もしてくれました。
 だから私、頑張れたんだと思うんです。
 そういえば今まで聞いたことなかったんですけど、先輩は好きな人がいるんですか?

 え、いない?何でなんですか?
 あぁ、幼馴染。ここの学校にはいないんですか。なるほど。じゃあ今度私が、先輩の応援に回る方ですね。
 私、先輩みたいな先輩を目指します。

 え?真似しなくていいって?これはもう自分で決めたんです。だから気にしないでください。


 はぁ、だいぶすっきりしました。
 今日は、今日はありがとうございました。

 でも、やっぱり。
 

 先輩、正直に言います。
 やっぱりつらいです。大丈夫というのは、本当は、ちょっとというか、だいぶというか、嘘です。

 好きだったのになぁ。

 先輩には「ダメでした」しか言ってなかったんですけど、本当はもうちょっと話があって。


 先輩と練習した時みたいに、あの時私はちゃんと自分の思いを伝えたんです。
 すると、
「ありがとう」
ってなって、え?って思ったんですよね。でも、続きがあって
「でも、好きな人がいるんよ。たぶん、片思いなんだけどな。だから、ごめん」
ってなったんですよ。私は、やっぱりかぁ、ってなって涙堪えるの必死で。なんとか、
「ありがとうございました」
って伝えました。

 ちょっと先輩、何泣いてるんですか。また私も泣いちゃうじゃないですか。


 えっと、えっと。そうそう。
 ほんと、その片思いされてる人、めちゃめちゃ羨ましいです。だからじゃないんですけど涙声で
「それ、伝えるんですか?」って聞いてしまって。
 幸次郎先輩、困ってました。
「どうだろうな」
って。
 それからクッキーの時の話で謝られました。
「全然わかってなくて、ごめん」
って。絵美先輩の言った通りでした。
 それだけなんですけど、なんだかやっと普通に話ができた気がして。


 だから先輩、また泣くの止めて下さいって。
 かわいい後輩は何とか切り替えようとしてるんですよ。

 いつも、話聞いてもらってありがとうございます。
 明日からまた部活も頑張りますね。

 先輩の応援もしますから。

 じゃあ、電話切りますね。本当にありがとうございました。
 おやすみなさい。


12へ続く。

優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
   女子と気軽に話が出来るが恋愛遍歴は複雑
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    気持ちは美咲に向いている
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい
   美咲に一目惚れ
   美咲と会う約束中。

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡し、後日告白したがダメだった。
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   公也や勝矢の相談に乗っている
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
   最近詩穂と別行動
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる
   最近美咲と別行動。

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>みみこびと(id:mimikobito)さん
想像と展開の差はいかがでしょうか。後もう少しのところまでやってきました。

>テイルズ(id:MyStory)さん
淳美先輩のスカウティング力は半端ないです。そしてかなりのビッグデータをお持ちでした。この手の方は、自分のことにはデータが以下サないという哀しい側面をお持ちです😅
さて、いよいよ大詰めでございます。千秋楽が見えて参りました。

>まっこおばさま(id:makkosan70)
全員出そろいました。なかなかかみ合わない思いが巡り巡っていまして😅どういう感じでいくか、インスピレーション中です。

>ユウヨ(id:byte0304)部長
なんだかこんな瞬間あったなぁ、という一幕です😁学校での曲がり角ってドラマがあるんですねぇ。


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【アオハル編⑩】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

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優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
   女子と気軽に話が出来るが恋愛遍歴は複雑
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    気持ちは美咲に向いている
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   公也や勝矢の相談に乗っている
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる


これまでのエピソードは9を数えました。
残りいくつなんだろうというところ。
お気付きの方はこの「~の事情」があと最低あといくつあるかはおわかりなんじゃないでしょうか。

今回は、エピソード10。

では、どうぞ。









10 信介の事情




 正直、電気が走った。


 今まで何度かこの言葉を他人の口から聞いてきた。その度に

「なにを、アホらしい。そんなことあるかいな」

と馬鹿にしていた。
 しかし、その時の衝撃はホンモノやった。
 今まで馬鹿にしたヤツらに謝りたいくらいだった。




 2年になって、新しいクラスになった。
 文系、理系が別れ、クラス替えによって雰囲気はずいぶんと変わった。
 今回のクラスは垢抜けた子はいない。
 そういう人はちょっと苦手だった。

 クラスの女子を見渡して、誰かと仲良くなれるんやろか、と思う。彼女できたら、楽しいんやろな、と想像だけが脹らんでいた。

 中学が同じだった優太がいたので話をしに行った。優太は1年の時に同じだった幸次郎と一緒で、これまた同じクラスだった詩穂と美咲と話していた。

 
 その時が電気の瞬間だった。





 美咲は、詩穂とよく一緒にいるようだった。だから、詩穂ともある程度話せるようにならないといけない。いきなり話しかけて、としてみても無理だろう。
 だから、ちょっとずつ距離を縮められないか。そう思ってた。


 クラスには男前の公也と勝矢がいた。この2人とも仲良くなるのに時間はかからなかった。

 3人で彼女のいる高校生活の話をしていた。
 彼女ができたら、誰が一番冷たくなるか、なんて想像していた。馬鹿みたいな話だけど、こういうのってめちゃくちゃ面白かった。


 公也が詩穂のことを好きなことは気付いていた。直接聞いたときはやっぱり、ってなったし、公也も電気の話をしていて、めちゃくちゃ共感できた。
 ただ、自分の気持ちはまだ他の人に気付かれてはいけない。

 公也のためにも詩穂との間を持ちながら、美咲と話をできないかを自分なりに探っていた。





 2学期になった。

 あまり話しかけすぎて軽いやつとは思われたくなかったのでそこは自重してきた。普通に話をしている優太は正直羨ましかったが、中学以前の姿を知ってるので、昔からアイツはそういうやつだから、と納得している。


 美咲は正直、かわいいと思う。だから、誰かに告白されたりするんじゃないかと思っていたけど、どうもそういう感じには見えなかった。

 淳美情報を絵美から流してもらっている公也や優太が言うには、彼氏がいる子はウチのクラスにはいないらしい。
 にわかには信じがたいけど、でも案外そんなもんなのかも知れない。もしそういう風になってる人がいたら、すぐに噂って立ち上がってくるから。


 だから、俺にもチャンスはある。
 自分を磨いて、いざ、という度胸を持てるようにするんだ。




 体育祭が終わって、秋も深まり冬が見え出した。

 公也と勝矢が勝負に出だす、と言い出した。
 ここで公也らに言うべきか考えたが、思いとどまった。
 

 焦るな、タイミングは自分で見極めろ。
 

 公也と勝矢は見事に玉砕した。その落ち込みようは俺達の間の時だけ見せていて、本当に辛そうだった。俺ももしかしたらこうなるかも知れない。これは、キツいなぁ。

 でも上手くいくかも知れない。上手くいったら、最高だな。

 勝矢らを慰めながら、たくさん愚痴に付き合った。


 現代文の授業でおかしな展開になった。
 好きな人が友人とかぶったら。

 夏目漱石はその小説の中で、主人公に彼女をとられた三角関係の友人を自殺させた。なんでそんなことになるのかわからない。


 幸次郎は友人に譲ると言っていた。本心かはわからない。俺は、嫌だ。

 だから、当てられたとき
「僕は、自分の思いを優先させます」
と答えた。ある意味、これが、吹っ切れた瞬間だった。


 幸い、美咲の家の電話番号は知っている。クラスの連絡網に載ってたから。
 何度もその番号をみて、電話してみようか考えたことがあった。だからもう、それを見なくても憶えている。



 耳の奥に、コール音が鳴り響く。
 誰が出るかわからない。

 ガチャ、という音がして
「はい、〇○です」
と若い声がした。
 自分の名前を名乗り、
「美咲さんいますか」
と伝える。電話の向こうで階段の音がする。学校でよく聞いていた声が聞こえた、明らかに動揺して。

 いきなり電話したことを謝って、少し話をした。幸い無言になることはない。そして、できたら会って話がしたいことを伝えた。
 向こうはちょっと戸惑っている。だから、
「少し考えてみて、また明日電話する」
と伝えた。そして、電話を切った。
 おやすみを言うと、おやすみが返ってきた。


 翌日は朝から夜が待ち遠しかった。学校の授業も部活も一気に早送りして欲しい。
 そして、夜になった。

 電話をかけると、その日は最初から美咲がでた。
 何時くらいにかけるから、と言っていたのがよかったみたいだ。少し話をしてから、週末にどこかで会えないか聞いてみた。美咲は戸惑っていだけど、断られはしなかった。
 だから、週末に美咲の家の方の公園で会うことにし、電話を切った。
 今日も、おやすみが返ってきた。


 何事も、動かないと始まらない。
 電話をおいてから
「よっしゃー」
と叫んだ。


「アニキ、うるさい」
という声が聞こえる。
 しかし、そんな声すら今の自分には褒め言葉に聞こえた。


11に、続く。


優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
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幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
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勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 
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絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   公也や勝矢の相談に乗っている
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる

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信介と幸次郎の運命はいかに。前回のお話の関係性に繋がってくるんです。

>テイルズ(id:MyStory)さん
終着点に向かって、一気に感が強すぎるかも知れません。次が最後の方の事情。そこからどうやって収めていくのか悩ましいところです。それぞれのキャラが生きてるので、自由にやらせてみたいなと、思います。

>ユウヨ(id:byte0304)部長
本当に全てを知っているからこそ、あぁだこうだと言えるんですよね。当時の彼彼女らは自分達のフィールドで一生懸命です。さて、この流れをどうしようかというところ。
次は最後の事情、です。


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【アオハル編⑨】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

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詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる


今回は、エピソード9。

では、どうぞ。








9 絵美の事情


「おはよう!」

 野球部の朝練が終わり、絵美は制服に着替えてから教室に上がった。いつもだいたいこの時間になるのだけれど、だいたい友達は皆教室に来ている。

 教室の後ろの方では淳美を中心に香織らが集まっていて
「あ、絵美!おっはよー」
と声が返ってくる。野球部の部員らの低い声とは違う明るい声。
 教室に戻ってきたな、と思う瞬間だ。

 とは言うものの野球部マネージャーとしての感覚がなくなるわけではない。サッカー部の優太と幸次郎を見つけて
「昨日はウチの部員がゴメンね」
と声をかけた。外野へノックしていたボールがサッカー部の練習しているところへ飛んでいって、あわや直撃するとこだったのだ。優太は
「気をつけてよー」
と軽く返してくる。幸次郎は軽く手を上げて
「おぅ」
とだけ返してきた。
 サッカー部は何かと野球部に文句を言ってくるが、この2人に先に話をしておけば事態が悪化することはない。


 全く、こういうことをうちの部員もちゃんとやればいいのよ。


 絵美は、ため息をついた。

 昨日の帰り、幸次郎に
「同じ学年でマネやってる人いないから大変そうやな」
と同情されたが、こっちは好きでやってるので大丈夫だ。



 淳美の後輩が、幸次郎に何とか近づきたいという話が前からずっと話題に上っている。この前は、とうとう淳美が作戦を仕掛けて、クッキーを渡したのだが失敗に終わったようだ。
 幸次郎は1つ食べて、もういいって断ったみたいな感じだったらしいんだけど。
 それを聞いた香織は
「サイテー」
と怒っていた。

 すぐに「サイテー」とか「サイコー」とか言って本当に香織はかわいいなっていうか、女の子だなって思う。でも、この前の香織の話には驚いた。勝矢から告られたって話。

 普段から絵美は勝矢や公也らとよく話していて、勝矢にはそんなそぶりは感じられなかったのに。
 普段部員らと一緒にいすぎて、感覚が鈍ってるんかなぁ。


 淳美らが今後について意見をぶつけている。
「ウチはちゃんと伝えた方がいいと思うねんな」
と淳美が力説している。本当に人のことでこんなに熱くなれるって、なんだかすごい。この人のいい魅力だな、と思う。

「なんかびっくりしたって。」
と絵美は幸次郎から聞いた話を1つだけ入れといた。すると、
「びっくりって、おかしくない?ね、美咲ちゃん」
と香織が憤慨している。

 あ、今日は美咲ちゃん来てるんだ。

 絵美はそう思って、それとなくクラスを見渡した。教室の前の方で優太が詩穂らと話をしている。

 香織はまだ怒っている。一生懸命作ったものを受け取るのが男ってもんでしょ、って。
 うちの部員も女心わかってないやついっぱいいるから、同じように香織に怒られる子がいっぱいいるだろうな。
 絵美は思わず、フフッと笑ってしまった。

「絵美!ちょっと笑わないでよ」
「ごめんごめん」




 チャイムが鳴る。
 皆慌てて、自分の机に戻っていった。

 



 昼休み。


 淳美の周りの席の机が固められて、皆お弁当をだしていた。香織は放送室に行っている。絵美は買ってきていたパンを食べていた。
 今日はなんだか華やかだ。いつもは別で食べている美咲が一緒にお昼を食べている。もともとウチらのグループの子と仲いい子がいるんだけど、お昼を一緒に食べるのってそういや初めてだな。
 なんでだっけ?


 絵美はちょっと考えて
「ま、いいか」
と声に出した。
 隣で美咲が
「何か言った?」
と聞いてくる。絵美は笑って首を振った。





 放課後。


 絵美は勝矢に呼び止められた。
 隣に、公也もいる。
「ちょっと教えてほしいんけどな」

「何々?香織の話?」
「もう、ええっちゅうねん、その話は」

 勝矢はそう言ってくる位だから、ある程度吹っ切れたのだろう。絵美は、切り返しに笑いながら、

「それで」
と、話を促した。

「あのさ、あの2人、なんかあったん?」
「いっつも一緒におったのにさ」
と公也も続ける。
 以前に公也から詩穂の相談を受けていた絵美は、公也が詩穂の話をしているとことに気がついた。

「そういや、朝から美咲ちゃん来てたね」
と、普通に返すと
「だから、なんかおかしくない?」
と公也がまた言ってくる。

 おかしいって言ったって、ウチが教室入ってきたときにはもうあの状態だし。

「たまたまなんじゃないの?」
と返したが、公也は
「いや、絶対におかしいと思う。」
と力説している。公也によると今日あの2人はしゃべってないらしい。

 絵美はそれがわかる公也に驚いた。

「けんかでも、したんかな」
と絵美はつぶやいた。

「絵美も知らないってことは、女子もまだわからんわけや」
 公也と勝矢は、勝手に納得している。

 けんかってそんなことする理由なんかあるんかな。

 絵美は荷物をまとめながら考える。


 そこに信介が廊下から教室に入ってきた。
 信介は、部活にいく準備をしている。

 公也が
「おぅ、信介。そういや、今日はえらく嬉しそうやな」
と言うと信介は
「まぁな」
と返してきた。
 そして

「公也、勝矢。ちゃんとなったら話するわ」

 そう言って信介は、部活に行ってしまった。




 絵美は、公也と勝矢の顔を見た。
 公也と勝矢も、二人で顔を見合わせていた。


10へ続く



優太…サッカー部 幸次郎と親友 
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勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 
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香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる

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>まっこおばさま(id:makkosan70)
どうなることやら、ですね。ほんとに。長々となってますけど、なんだか続きが書きたくもなるんですよ😁不思議な感じです。

>テイルズ(id:MyStory)さん
細かい描写のところで、音や香りまで読み取って下さいましてありがとうございます✨机の向きを変えてお弁当とか、ずいぶんと懐かしさを憶えましたよ😁

>ユウヨ(id:byte0304)部長
当時のアンテナは当時にしかなかったのかなぁ。いつの間にか退化してしまったような感覚さえありますね。こうして、四半期前とか言うとずいぶんと前な気がするんですけど、それでも記憶の中の様子は色褪せてないんですよね✨



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【アオハル編⑧】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

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   美咲の親と自分の親が知り合い
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幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    気持ちは美咲に向いている
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる


今回は、エピソード8。
では、どうぞ。





8 公也の事情


「思いってさ、何で伝わらんのやろうな」
 唐突に公也は勝矢に切り出した。
「ほんまやな、うまくいかんもんやな」
 勝矢は教室の窓からグラウンドの方を眺める。
 ちょうど陸上部がトラックの中で準備運動していた。
 信介が声を出している。


「でもお前はいいよな、香織はそれからも普通に喋ってくれるんだろ?」
「それはな。でもある意味生殺しやで。これ以上仲良くならんていうの分かってるわけやん」
「わからんよな、女心って。詩穂の好きな人って誰なんやろ」
「うちのクラスなんかな。優太とかかもな。割と仲いいし」


 教室の中は、思いが巡っている。
 伝わらなかった人。
 まだ伝えていない人。
 伝えたい人。
 伝えて欲しい人。







 現代文の授業が始まった。
 教科書の教材は、夏目漱石の「こゝろ

 なんでこんな時期に、こんな三角関係の思いが教科書に出てくるんだろう。
 普段は冴えない中年太りした現代文の教師は、学籍簿を持ちながら、順番に当てていった。揺れ動くヒロインの心境は女子に。三角関係の主人公ともう一人の心境は男子に。


「誰かを好きになるって、どういう気持ち?」
と香織に当てる。教室の廊下側となる正面黒板に向かって右手側。ここの一番前に香織は座っていた。
 戸惑った香織は、しばらく間をおいてから立ち上がる。
「友達以上の関係?です、たぶん」
と言に座った。

 公也は右隣の勝矢を見ると、勝矢は難しい顔をして香織を見つめていた。


「思いが伝わらないのはどういう気持ちだと思う?」

 うわー、こんなの絶対にこたえたくないわ。
 公也は教室の中央の一番後ろから周りを見渡した。
 皆、下を向いていた。

「公也君」

 しまった。時既に遅し。
 適当に答えようか。
 一瞬考えて、立ち上がった。

「たぶん、かなりキツいんじゃないかと思います。」

 何でこんなこと言わなあかんねん。なんや、今日は。
 自分でも何でそんな風に言ったのかわからない。振り返ってこちらをみていたクラスメイト達は、同情した表情をしていた。
 公也は顔を真っ赤にして着席した。

 公也の列の右隣の列の先頭に詩穂がいた。
 詩穂は振り返ってはいない。こんな姿は見られたくない。

 現代文の担当教師は解説しながら、じゃあ次は、とまた次の質問を繰り出そうとしている。

 一度あたった公也は、この教師の癖として1日に同じ人を2回当てないことを知っている。
 この恥ずかしい思いをした人だけに許された安心感。当たってない人間に続いていく恐怖感。

 普段の授業なら、適当に流していけるのに今日の内容は誰しも当てられたくない。

「じゃあ、同じ人を好きになったら、あなたならどうしますか。そうですね、たまには女子に聞いてみましょう」

 女子の顔が、えっ?となる。
 この教師の、たまにある変化球。

 こんなところで投げてきやがった。

 公也はそう思って、当てられて立ち上がった美咲に同情した。
「えっと、困ります」
珍しく美咲は返答に困っている。
「困りますよね」
と担当教師は助け船を出した。そして
「あと1人ぐらい聞きましょうか」
と言っている。俺達に疑問形で聞かれても、誰も答えないぞ。
「じゃあ詩穂さん」

 ビクッとした詩穂の背中がゆっくりと立ち上がる。

「ちょっと、わかりません」

「そうですか、難しいですよね。じゃあ男子に戻りましょう。」

 担当教師は、学籍簿を見ながらまだ当てていない生徒を探していった。



「じゃあ、幸次郎君」

 皆が一斉に振り返る。公也の2つ左隣となる一番後ろの角の席に座っているからなんだろうけど、たくさんの顔がこちらから見えた。
 幸次郎は立ち上がって
「友人に譲ります」
と答えた。幸次郎はさっと座ろうとする。クラスがざわっとした。
「君は本当にそれでいいのか?」 
 珍しく担当教師は2球目を投げた。イスをひく音がして、幸次郎が立ち上がる。
「それでいいです」
と無表情に答えていた。担当教師はなんだか納得がいかないらしい。それでもう一人当てることに、したようだった。

 廊下側の後ろの角の席の信介が立ち上がる。皆の顔が一斉に反対に向いた。

「僕は、自分の思いを優先させます」
 信介の回答にクラスがまたざわめく。

 現代文の担当教師は、その回答に満足したのかまた解説を話し出した。
 


 公也の前に座っていた美咲がちらりと左を振り返った。
 公也はつられて左を見た。

 隣に座る淳美の向こうで、幸次郎が窓の向こうを眺めていた。


9へ続く。

優太…サッカー部 幸次郎と親友 
   美咲の親と自分の親が知り合い
   女子と気軽に話が出来るが恋愛遍歴は複雑
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
    気持ちは美咲に向いている
公也…帰宅部で硬式テニスやっている
   勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
   淳美らと仲がいい
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい、面倒見がいい
   琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい
   幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
   幸次郎に気持ちは向いているがうまくいかない
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる

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ブクマコメントありがとうございます!
>みみこびと(id:mimikobito)さん
いやいや、さすがに書籍化には耐えませんよ😅でも、お褒めのお言葉ありがとうございます🙇後ろから風を送りまくってもらったおかげで、こんなにも話が膨らんでいきました。あぁ、どこまでいくんやろう。

>テイルズ(id:MyStory)さん
こちらでもありがとうございます!彼はニュータイプではありませんが1日だけ限定で強化されたに違いありません。見えたんですよ、きっと。しかし、先生は最終的にヒロインの親に話をして縁談をまとめ上げ、友人は自殺するという展開の小説を思春期の学生に教えるって、どうなんでしょう。確かにまっすぐな気持ちはわかるんでしょうけど😅

>AKI(id:aki800)さん
ありがとうございます!宴もたけなわって、いつ?って感じですよね。字数にもよるんですけどすでに長くなりすぎてます。この後の展開の皆さんの想像と本編の展開がどう裏切られるか、なんですけど、まさに事実は小説より奇なり、です😅

>まっこおばさま(id:makkosan70)
盛り上がりを見せられてますか?自分ではそこまでの想像がいかなくて。後何話になるかなぁと考えながらの毎日です。訪問を減らして、せっせと作成を進めてます😥

>ユウヨ(id:byte0304)部長
入りの部分をほめていただきましてありがとうございます。この部分はなんだか光景が見えたんですよ。両手を投げ出して窓に顎のせながら、二人でグランドを見る様子。自分でもここは気に入ってまして、そういうところに気付いていただいてめちゃくちゃ嬉しかったです。


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【アオハル編⑦】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


ここのところ続いております、アオハル編。
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これはブロ友りょうさん (id:ryousankunchan)のアオハルに触発されて始まりました。
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筆者のリクエストはBUMP OF CHICKENの「K」という曲。これがすでにもう公開されています。
yukiichihimenitaro.shop
それがこちら。
youtu.be
りょうさんのピアノでの曲まで、時間がかかってますが、せっかくの機会なのでもうアップしました。このピアノの旋律を背景に本編を走って行きたいと思います。
ですので、皆様ポチッと再生をよろしくお願いします🙇


さて、これまでの登場人物はこちら。

優太…サッカー部 幸次郎と親友 美咲の親と自分の親が知り合い
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
淳美…吹奏楽部 香織と仲がいい、面倒見がいい、琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい、幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる


今回はエピソード7。
では、どうぞ。





7 美咲の事情

 自分の部屋の机の上に、美咲は手帳を広げた。
 中にはびっしりとプリクラが貼られたページがつづき、見開きで一週間の横書きのダイアリーが現れる。
 そして美咲はこれまでの自分が書いてきた日記をパラパラと見た。
 学校での出来事などを記したカラフルな自分の字。その時々の感情が色となり、それが所狭しと埋まっている。
 ペンの色を選び、美咲は思い出してため息をついた。そして、今日の欄に普段と違う大きな文字をアルファベットで4文字だけ書き入れる。

 美咲は少し思い出した。そして、手帳を両手で勢いよく閉じた。
 閉じたはずなのに、なぜだかその文字が見えてくる。



 BLUE

 青ペンで書いた、この4文字。
 美咲は、その4文字を手帳と一緒に鞄の奥へとしまった。







 1年の時から同じクラスだったのは、親友の詩穂と親が知り合いの優太と、優太の友人の幸次郎ら数人だった。優太は時々話をしてくるが幸次郎が話しかけてくることはない。でも、優太がいろいろと話しかけてくれ、時々幸次郎と話すことができた。

 クラスの女子は何組の誰々が格好いいとか、ウチのクラスなら一番格好いいのは公也かなとか、そういう話が聞こえてくる。
 なんだか、淳美や絵美らの話の勢いは早くてすごいなと思うけど、その雰囲気はとても楽しい。仲のいい詩穂と
「淳美ちゃん達ってすごいね」
と笑いながらよく話していた。
 クラスはいくつかのグループに分かれてるのが普通だけど、ウチらのクラスはそういう垣根がなくて、本当によかったって思う。


 この前詩穂からびっくりする話をされた。
 公也から告白されたって。
 
「えー」ってなって、それでという話を聞いたら
「私信介君が好きだから。好きな人がいるからって言ったよ」
と詩穂は恥ずかしそうにそう言った。美咲はそれにまた驚いた。

 信介は陸上部。1年の時は別のクラスだった。
 普段は公也や勝矢とよく一緒にいる。
 部活が終わり、校舎からグランドを見渡すと、信介が1人黙々と練習していた。
 そう言えば詩穂はあの時グランドの方を見つめてたっけ。


 最近になって淳美らは何か作戦のような話をしている。その話を絵美に聞くとブラバン部の後輩の子が幸次郎に近づきたいって。
 それを聞いて思いを伝えようとする姿勢が眩しくて、でもなんだか複雑な気分になってしまった。
 詩穂は、たぶん気付いてる。だから、うちらの間で普段淳美らの話も話題に上るのに、この後輩の子の話はほとんど上がってこない。

 淳美や香織らの話はキャーキャー言いながら盛り上がっていた。
 その時、
「うそー!?」
と言う声が聞こえてきた。
 絵美が、幸次郎と一緒に帰ったって。
 確かあの2人は同じ中学だったな。
 仲、いいんだ。


 淳美の後輩の子の話は、連日続いている。
 とうとう世話を焼いている淳美から
「美咲ちゃんらも協力してよ」
って頼まれた。
「そうだね、詩穂」
と笑って答えた。詩穂も咄嗟に笑顔で返していた。
「よーし」
と腕をまくるそぶりを見せた淳美が香織らの元へ戻っていく。向こうで絵美が、昨日も帰りが一緒だったという話をしていた。


 部活が終わって帰るときに、香織と会った。香織は詩穂に今日の作戦がうまくいかなかったことを伝えてきて
「ねぇ、なんかひどくない?」
と言っていた。詩穂は
「そうなん」
と話を合わせている。香織が先に帰ってから詩穂が
「残念、だったんだね」
と言ってきた。そうは言うものの詩穂は残念そうな表情を見せていなかった。


 次の日の朝、いつもの時間に学校に着いて、自転車置き場に自転車を駐めた。荷台にくくりつけた鞄を解き肩にかけようとしたとき、向こうで自転車が駐まる音がした。
 ふと振り返ると、幸次郎がサイドスタンドを立てて、荷紐をとこうとしていた。
 美咲は目が合う前に振り返りは下駄箱に向かって歩き出した。どう見ても、周りには誰もいない。


 声をかけられるかな。
 歩くのが早くて抜かされるかな。
 その時に挨拶してみようか。
 

 下駄箱で上靴に履き替える。
 でも、距離が縮まることはない。
 もしかしたら、という思いがよぎる。


 教室が近づいてきた。
 やっぱり、そうなんや。うん、絶対そう。


 モヤモヤとした思いは、教室に到着してしまって確信になった。

 私、嫌われてるんや。


8へ続く。


優太…サッカー部 幸次郎と親友 美咲の親と自分の親が知り合い
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい 香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
淳美…吹奏楽部 香織と仲がいい、面倒見がいい、琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい、幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる




ブクマコメントありがとうございます!
>みみこびと(id:mimikobito)さん
りょうさんのリメイクすごいです!こんなにしてもらっていいんでしょうか😅ずいぶんと練習してもらってると思うんです。2回も記事にあげていただいて感無量ですっ✨

>まっこおばさま(id:makkosan70)
だいぶ刷り込みが完了してきましたでしょうか。りょうさんのピアノの旋律をいただき、珠玉の輝きを放つかのようです。

>テイルズ(id:MyStory)さん
BLUEに込められた思いは推し量れないです。儚くも切ないこういう思いを、なぜこの頃にするんでしょうね。大人ではなかなか感じられないもの。だからかも知れません、何かを思い出しながら追ってしまうのは。

>ユウヨ(id:byte0304)部長
共感ありがとうございます!ちょっとした向きを変えるだけでずいぶんと違った話になりそうなのになんなんでしょうね。応援団ありがとうございます。





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【アオハル編⑥】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
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おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


ブロ友のりょうさん (id:ryousankunchan)の企画により始まった、アオハル編。
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りょうさん (id:ryousankunchan)の企画記事はこちら
yukiichihimenitaro.shop
筆者のリクエストはBUMP OF CHICKENの「K」という曲。一度記事が公開されたのですが、再度引き直して撮り直してくれました!
yukiichihimenitaro.shop
その曲がこちら。
youtu.be
なんだかとても贅沢です✨
りょうさんのピアノでの曲のエピソードまで、時間がかかってますが、このピアノの旋律を背景に本編を走って行きたいと思います。
ですので、皆様ポチッと再生をよろしくお願いします🙇

これまでの登場人物は

優太…サッカー部 幸次郎と親友 美咲の親と自分の親が知り合い
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
淳美…吹奏楽部 香織と仲がいい、面倒見がいい、琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい、幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる

でした。
 では、今回はエピソード6を、どうぞ。








6 幸次郎の事情


 目の前に、知らない後輩がいた。
 両手にクッキーの缶を持って、こちらに差し出している。さっき、淳美に呼ばれてなんとなくついていった。
 するとこの光景だ。この人は誰で、なんで俺なんだ。
 彼女は
「これ、食べて下さい」
と言ってきた。圧倒されて、1つつまんで
「ありがと」
と答えた。ただ、なんか悪いな、って思って。
 すると彼女はみるみる表情を変えて、後ろを向いて走って行った。
 渡り廊下は、風が吹いていた。


 幸次郎は、いわゆる高校デビューだった。中学からサッカーを始めたが、最後までスタメンは掴めず、必然的にクラスでも目立つ存在とは程遠かった。
 高校になると、たまたま中学の時の知り合いがほぼいなくなった。だからといって、デビューしたいなんて微塵にも考えていない。デビューというよりは、リセット。そのままサッカー部に入った。
 同じクラスで部活も同じになった、優太という親友ができた。あいつとは性格も違うのに妙に馬が合った。

 高校2年になり、彼氏彼女の話がよく出てくるようになる。ただ、自分は優太のように軽く女子に話が出来ない。だから、あいつがいろいろと話をする様子を見て、羨ましく思っていた。


 1年の時に同じクラスの女子から夜に電話がかかってきて告白されたが、家の電話が黒電話だったのと、リビングにあったせいで、家族に会話の内容が聞こえないように小声でなんとか断るのが精一杯だったことがあった。
 この話を優太にすると、
「お前は誰が好きなんだ?」
となった。当時気になっていたのは同じクラスの美咲で、冷やかされるのを覚悟して言うと真面目に受け止められた。
 優太は、既に好きな人がいてあいつなりに努力していたが、その子は最終的に同じ部活の人を選んでしまった。
 そして2年になり、その彼氏と俺たちはクラスメイトになってしまったので、優太の心境はかなり複雑だったはずだ。優太が吹っ切れたかはわからない。しかし、それもまた仕方のないこと。その彼氏ともう一人を含めて俺達は高校生活を楽しんでいくようになったのだった。


 2学期になり急にクラスがざわめきだした。正確には、クラスの男子が動き出した。一度勝矢と公也に誰が好きなのか聞かれて、適当にはぐらかした。彼らの意中の人がかぶっていないかを聞いてきたみたいだったので、そこは違うと伝えた。冬が近づいて来ているので頑張ろうぜと言ってくる。いやいや、男前の君らとは全然違うから。


 美咲は相変わらず詩穂と一緒にいる。優太がたまに間に入って話をしてくれるが一言二言話をしてその場を離れてしまう。あとで決まって優太に言われるが、直視することができないのだ。それをわかってる優太のからかいが、妙に腹立たしい。
 最近、野球部の絵美と帰りに話すようになった。帰る方向がある程度一緒なのと、やたらと話しかけてくるのと。
 何日か帰りが一緒になり、絵美が意中の人はいるのかと核心をついてきた。
 なんでそんなに皆聞いてくるんだろう。


 優太に、
「知らない後輩からクッキーを食べてくれと言われてさ」
という話をすると、やたらとそのシチュエーションを聞いてきた。かくかくしかじか、まぁこんな感じの、と説明し、
「それでお前どうしたの?」
と聞かれたので、1個もらってありがとうと言うとどこかへ駆けていったと伝えると、頭を抱えてため息をつかれた。

「お前、それ最悪やわ」
と優太は言い、その子はお前に気があるぞ、告ってきたらどうするんだと問い詰めてくる。
「それは困る」
というと、
「お前って本当に自分のことわかってないな」
と呆れられた。



 うちの高校はほぼ全員が自転車通学だった。ある日の朝、自転車置き場に自転車を駐めようとしたときにクラスのスペースに1人先客がいた。美咲だった。
 少し空いたスペースに自転車を駐めると、向こうは先に鞄を持って歩いて行く。ここで優太なら肩でも叩いておはようと言うに違いない。しかし、そんなこと出来るはずもなかった。
 ただ、周りには誰もいない。教室に入ってしまうまでのこの少しの間だけが話しかける唯一のチャンスだった。おはようさえ言えばいい。たった、それだけなのに。やたらと、心臓の音がやたらとうるさい。

7へ続く。

優太…サッカー部 幸次郎と親友 美咲の親と自分の親が知り合い
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
淳美…吹奏楽部 香織と仲がいい、面倒見がいい、琴子を応援したい
琴子…吹奏楽部 淳美の後輩、幸次郎にクッキーを渡す
絵美…野球部 淳美、香織らと仲がいい、幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
詩穂…美術部 美咲の親友、信介に思いを寄せる


ブクマコメントありがとうございます!
>まっこおばさま(id:makkosan70)
このうるさい心臓の音が伝わりますか😁ありがとうございます!登場人物の広がりはもうないと思います。

>みみこびと(id:mimikobito)さん
この人の出番がやってきました。まだ出てきていない人もいます。広がりがなかなかですけど、こう、なんていうか進んでいってしまうんです😅

>テイルズ(id:MyStory)さん
リアルに少し盛っている部分がありますが、そこは想像の世界です。あぁ、もう、っと言って優太がいたなら背中を叩いて押してるかも知れません😅こんな感情がある世代ってずいぶん前だなぁ、とおもいますね😁

>ユウヨ(id:byte0304)部長
自転車置き場の出会いなんて、なんだかとてもローカルですよね。しかし、当時の話となるとやけにしっくりくるというか✋







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【アオハル編⑤】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

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ここのところ更新中の、アオハル編。
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今回もその続編です。

このお話はブロ友のりょうさん(id:ryousankunchan)の
https://yukiichihimenitaro.shop/entry/piano-aiko-hanabi-200-aniversalyyukiichihimenitaro.shop
にリクエストをしたことで生まれたお話。
これがすでに記事になり公開されています。
https://yukiichihimenitaro.shop/entry/K-BUMPOFCHICKEN-PIANO-HIITEMITAyukiichihimenitaro.shop
そしていただいた曲はこちら。
youtu.be
ですので本編に入られる前に、ポチッと再生をよろしくお願いします🙇


ちょっと登場人物が増えてきたので少し整理を。

優太…サッカー部 幸次郎と親友 美咲の親と自分の親が知り合い
幸次郎…サッカー部 
公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい
   詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい
   香織に告白するも…
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい

香織…放送部、勝矢に告白される
淳美…吹奏楽部、香織と仲がいい
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
詩穂…美術部 美咲の親友
   信介に思いを寄せる

今回はまた少し人が増えます。


では、エピソード5を、どうぞ。












5 淳美の事情

「そういうことならな、ウチが一肌脱ぐしかないやろ」
 吹奏楽部、通称ブラバン部の後輩琴子から相談を持ちかけられた。どうやら、淳美と同じクラスの幸次郎のことが気になるらしい。一個下の彼女が、幸次郎のどういう部分に惹かれてなのかは、わからない。
 ただ、最近ことあるごとに、淳美の事を羨ましいと言っていたのはこういうことだったのか、と納得した。

 同じクラスの幸次郎は、サッカー部。ウチらブラバン部とは、すれ違うこともない。校舎はワンフロアが一つの学年になっており、学年が違えばそこですれ違うこともない。
 ウチらのクラスには、公也や勝矢、信介達のグループと幸次郎や優太らのグループがある。他のクラスからキャーキャー言われてるのは公也達のような気がするけど、優太と幸次郎押しもウチらのクラスにはいる。
 優太とはよく話をするけれど、幸次郎が女子と単独で話をしていることはそう言えば見たことはない。
 確か、1年の時に当時同じクラスだった人が告ったという噂を聞いたっけ。ちょっと香織に確かめとこう。

 ウチが把握している限り、ウチらのクラスで彼氏彼女がいるのは一人だけ。だから、他のみんなは誰とも付き合ってないはずだった。
 
 淳美は香織らと作戦会議をする。
 全然接点がないのに、いきなり言ったのでは無理なんじゃないか、という話もあり
「何かを渡そう」
という作戦になった。会話は何を渡すかでキャーキャーしている。キャーキャーして、まとまらない。

 数日して、同じグループの絵美が思い切った行動に出た。
 絵美と幸次郎は元々中学が同じ。そして、絵美は野球部のマネージャーをしているため、サッカー部と接点があり、部活が終わる時間も似たようなものだった。
 絵美は帰りに時々1人で帰る幸次郎に会う。だから思い切って声をかけてみたようだった。

「うそー、一緒に帰ったん?」
素っ頓狂な声が上がり、途端会話が色めきだつ。何だという表情で数人の男子がこっちを見ている。
 絵美の好みは年上だったので淳美は幸次郎が絵美の圏外であることはわかっているが、香織達はまたキャーキャー言い始めていた。
 絵美は数日かけて探りをいれていたが、幸次郎のガードは固かったようだ。ただ、これまで誰とも付き合ったことはないらしい。
 
 うん?そう言えば。
「香織、そう言えばこの前勝矢に声かけられてなかった?」
「さすが淳美、あなたアンテナ張ってるわね」
「私を誰だと思ってんの?」
と笑いながら返す。
「えっと、告られた」
「え″!?」
 あなた、今なんと?なんでその後も普通なわけ?もしかして。
「ごめんなさい、してきた」
「うっそー!!」
「あんたって子は」
 周りにいる友人達も、口をそろえる。
「だってさ、考えたんだけど好きってまだよくわかんないんよね。今は私稲葉さんラブだから」
 皆、あっけにとられている。
 B'zの稲葉さんってあんた、そこは絶対に届かないところでしょ。


 作戦はクッキーを焼いてきて、渡そうということになった。淳美がそれとなく幸次郎を呼び出し、待ち受けていた琴子がそこから話をする。呼び出す場所は、渡り廊下。
 淳美が作戦通り幸次郎に声をかけた。
 さりげに誘い出すのも成功した。
「ちょっと後輩が話をしたいって」

 淳美はその場を立ち去った。
 後輩の成功を願って。
 渡り廊下へ続くドアを締め、ドアの向こう側を想像する。
 どうか、うまくいきますように。


 すると、バタンと急にドアが開いた。
 琴子がクッキーを入れた缶を持ち、涙を溜めて立っている。
「受け取って、もらえませんでした」
 後輩は走り出した。
 淳美は混乱しながら、その姿を追いかけていった。

6へ続く

優太…サッカー部 幸次郎と親友 美咲の親と自分の親が知り合い
幸次郎…サッカー部 絵美と中学が同じ
公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい、詩穂に告白するも撃沈
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい
   香織に告白するも撃沈
信介…陸上部、勝矢、公也らと仲がいい


香織…放送部 勝矢に告白されるが振る
淳美…吹奏楽部 香織と仲がいい、面倒見がいい
琴子…淳美の後輩 吹奏楽
絵美…野球部 幸次郎と中学が同じ
美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
詩穂…美術部 美咲の親友
   信介に思いを寄せる


ブクマコメントありがとうございます!
>まっこおばさま(id:makkosan70)
登場人物の広がりはそろそろ終わりです😅後は矢印があっちむいたりこっち向いたり。図で書いてたらいいかもしれないのですけど、ちょっと考えてみます。

>テイルズ(id:MyStory)さん
そうです、おっしゃるとおり完全に実話ベース。想像で書いてる部分はかなり少ないのです。ほんとこれだけ手に取るようにわかっていれば、なんですけど😅いい意味で予想を裏切れたらいいんですけど、どうでしょうかというところです😁

>ユウヨ(id:byte0304)部長
ゆる~くいって、ズバッと内角をえぐってきてます。セオリー通りというところでしょうか。こんな時もあったんですねぇ。ほんとセピア色の話がきらめいてます。


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【アオハル編③④】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
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前回から書き始めた話。
surrealsight.hatenablog.com
今回はその続編です。

このお話はブロ友のりょうさん (id:ryousankunchan)の
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にリクエストをしたことで生まれたお話。
これが昨日筆者がこのシリーズを始めたことで、コラボが生まれました。
yukiichihimenitaro.shop
もう、早速記事にしてくれてまして、筆者としては感無量であります。アレンジ効いててすごい。
youtu.be

しかし、このKというBUMP OF CHICKENの曲がこちらのシリーズで出てくるのはまだ先の話😥しかし、せっかく記事にも曲の提供もいただいたのでアップしました。
ですのでぜひ、ポチッと再生をよろしくお願いします。
りょうさん、ありがとうございます🙇
そして、りょうさんをご存知ない方、この機会にご訪問してみて下さいませ。
この方は人を引き寄せる素敵な魅力をお持ちです✨

では、ピアノの旋律をいただきながら本編に戻ります。
今回はエピソード3、から。
では、どうぞ。
















3 詩穂の事情
 びっくりした。急にあんなこと言われて。
「何だったん?もしかして告白されたんじゃないの」
と親友に言われて、素直に頷く。

「えー」
と口を押さえて驚く親友。当然その先の話を聞きたがっている。詩穂はまだ誰にも言っていなかったが、陸上部の信介に思いを寄せていた。
 それを親友に伝えると、またその答えに親友が驚く。

 クラスの男子と話すことはあまりなかった。
 勝矢や幸次郎の親友の優太が話しかけてくることはあったが、自分から積極的に話しかけるということはしない。それは親友の美咲も同じ。

 このクラスの女子は、吹奏楽部の淳美を中心に1つのグループがあり、詩穂と美咲はそのグループと適度な距離を置いている。決して仲が悪いわけじゃなく、休み時間に話をするのは美咲であり、一緒にお弁当を食べるのも美咲というだけで。
 この前香織から話しかけられて好きな人の話になったけど、いないことにした。たぶん驚かれるし、理由を聞かれると困るし。
 
 1年の時に同じクラスだったのは幸次郎や優太とか数人で、後は2年から同じクラスになった人たちばかりだった。
 その中に信介がいる。

 信介は、周りの子がキャーキャー言うようなタイプの男子ではない。ただ、考えがしっかりしていると言うかそういうところが詩穂には見えていて、惹かれていったのだ。
 告白してくれた公也には本当に申し訳ないけれど、ちゃんと言ってくれたことに対して嘘はつきたくなかったのだ。
 
詩穂…美術部 美咲と親友
   公也から告白されるが断る 信介に思いを寄せる
美咲…美術部 詩穂と親友
淳美…吹奏楽部 香織らと仲がいい 世話焼き好き
香織…放送部 淳美らと仲がいい
   勝矢から告白されるが…

公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい
   香織に告白するも…
信介…陸上部 公也、勝矢と仲がいい
幸次郎…サッカー部 優太と親友
優太…サッカー部 幸次郎と親友


4 優太の事情
「公也と勝矢が玉砕したんだってさ」
「そうなんや」
さして驚かない幸次郎に、優太は話を続ける。1年の時から部活も一緒になった幸次郎とは性格も違うけど妙に馬があった。
 それでサッカーの話をしたり、将来の話をしたりするようになった。二人ともなんとなく将来教師になりたいと思っているところがあり、2年になって文系の数学選択をした。
 だから、何かにつけて同じになることが多い。

 優太は1年の時に好きだった子がいたが、その子には彼氏ができてしまい、その時は随分と幸次郎に話を聞いてもらった。

「そう言うお前はどうなんだ」
と幸次郎に聞くが、幸次郎はなかなかはっきりとしない。
 以前に幸次郎から美咲の名前が出てきたことがあった。たまたま優太の両親と美咲の両親とが同じ職場だったようで、優太は美咲達と話ができる。
 なんとか間に立って、幸次郎が話をするように仕向けてみたが、一言二言話してどこかに行ってしまう。
 こちらに対しては
「あぁしたらいいんじゃないか」と言うくせに、自分のこととなると途端にダメになる。

 幸次郎はそんな対応しているのに、意外と美咲は笑っていたりした。美咲に本音を聞いたことはないが、優太の中では、美咲は幸次郎を悪くは思ってないみたいだ、という感触があった。


優太…サッカー部 幸次郎と親友 美咲の親と自分の親が知り合い
幸次郎…サッカー部 
公也…帰宅部で硬式テニスやっている 勝矢、信介と仲がいい
勝矢…バレー部 公也、信介と仲がいい
   香織に告白するも…

美咲…美術部 優太の親と自分の親が知り合い
詩穂…美術部 美咲の親友
   信介に思いを寄せる

5に続く。

ブクマコメントありがとうございます!
>まっこおばさま(id:makkosan70)
ネタばらし段階ではないのですがそろそろわかってくると思われます。楽しみにして下さりありがとうございます🎵

>テイルズ(id:MyStory)さん
恋に恋する、いやぁこっぱずかしいんですけど、彼、彼女らは大真面目。まっすぐな、気持ちが直球で胸を打つんですよね。こんな時期あったなぁと、みてもらえるとありがたいです。

>AKI(id:aki800)さん
人数多いので説明は必須かな、と。
前に書くと書く内容に制限が少しかかるので後ろに置いてるんですけど、仮称なので自分も間違えがないか点検しながらという面もあります。
私についてはもうお気付きのはず😅

>ユウヨ(id:byte0304)部長
ありがとうございます。そんな風に言って下さると書いてよかったのかなと思います。
そしてこちらは書いていきながら、広がって行ってるんでどうしようかな、と思ってます😅


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【アオハル編①②】カタカタと回り出した、アオハルフィルム

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おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


ようやく、元に戻りつつある時間。

昼休みは、職場でオートミールプロテインの蒸しパンを作り、行き帰りの電車の中ではてなの人のブログにお邪魔し、読んでいく。
この日常だった流れが、なんだかずいぶんと久しぶりに思えてました。

蒸しパンを作るときにベーキングパウダーを入れ忘れたり、配合を間違えたり、レンジ内で爆発しそうになってたり。
「せやせや、確かこうやったわ。」
と、思い出しながらの状況です。



さて、前回はスマホ写真部への記事でした
surrealsight.hatenablog.com
ここで、懐かしの学び舎の話になりまして。

そして、ブロ友のりょうさんがこんな企画をされていました。
yukiichihimenitaro.shop
そこに一曲リクエストしたということで、かれこれ25年ほど前になりました17の頃のことを、このブログに合った調子で書こうかと思います。


書き出しの今は、これが何話ものになるのかわかりません。
正直なところ、こういうジャンルは書いたこともない。
構成もなく、後々にそれぞれから聞き取った当時の様子を綴ってみようと思います。

ある意味、今の筆者はその
”アオハルフィルム
を暗室で見ているような、そんな感じで。

登場人物は全て仮の名前です。

では、どうぞ。










1 香織の事情

 香織は目の前の光景を疑った。
 部活に行く前に、「ちょっといい?」と言われ何気にその人についていった。
 空いている教室に入り、その人は今、目の前に向き合っている。

 同じクラスの背の高い彼は、各クラスの格好いい人リストに入っている人。
 しかし、自分にはまだ本当に思う人が見当たってないなかった。

 友人の淳美は、最近後輩の恋バナのお世話をしようとしている。その相手は同じクラスのサッカー部の幸次郎だった。幸次郎はあまり女子と話しているところを見たことはない。男子同士でいるときはわからないがクールなイメージだ。
 誰か好きな人はいるんだろうか。いたら淳美の後輩は撃沈するのかも知れない。淳美はなんとか告白させようとしている。
 そういえば去年誰かが告白して断られたと言っていたっけ。理由を淳美に聞いてみよう。淳美なら何か知っているかもしれないし。
 私たちは淳美の考える作戦にキャーキャー言いながら、
「いいやん」
「それ、引かれるんちゃうん」
「ワー。うんうん、頑張ろうよ」
と話す。こういう話は本当に楽しい。

 ただ、なんだか一途にそう思えることに羨ましくも思うんよね。


 話を戻そう。

 目の前には勝矢がいた。
 幸次郎ともよく話をしているのを見ていた。時々話しかけられていたが、それは私の周りにいる子も同じで、私の中では少し話の出来るクラスメート、だった。

 少し間があって
「実は…」
と勝矢は切り出している。この展開は、と香織は考えだし
「えー、私?うそー」
と心の中で叫んでいた。



香織…放送部
淳美…吹奏楽部、香織と仲がいい

勝矢…バレー部
幸次郎…サッカー部


2 勝矢の事情

 勝矢は、公也と話していた。
 2年の秋にさしかかり、このまま彼女のいない冬を迎えたくない。

 先日、公也は思いを寄せている詩穂に告白したばかり。
「ごめんなさい、実は好きな人がいて」
と言われ、
「そう、それは仕方ないよな。ハハッ」
と頭をかきながら、笑いながら立ち去ったらしい。


 下を向いた公也は、大きなため息をついていた。
 男から見ても公也は男前だった。部活には入らずテニスクラブで公式硬式テニスをやりたいからと、我が道を進んでいる男。成績もよく、人当たりもいい。
「なんでダメやったんやろう」

 勝矢は話が出来る女子と、誰が誰のことを好きなのか情報交換していたが、詩穂の話は入ってこない。かなりガードが硬いのだろうか。詩穂はいつも美咲と2人でいる。同じ美術部同士で、1年の時も同じクラス。そして、この2人は他のクラスからも彼氏がいるのか聞かれる人物だった。
 公也ならいけるんじゃないか、と思ったがダメだった。
「だったら誰なんやろう。」
 一緒に話を聞いていた信介がつぶやく。

 次は俺の番だ。
 勝矢は立ち上がる。
「明日、告って来るわ」
 勝矢がそういうと公也は立ち上がり、2人は硬い握手をした。
「健闘を祈る!」

 信介も
「頑張れよ」
と言って背中を叩いてくれた。



勝矢…バレー部、公也、信介とかなり仲がいい
   香織に告ったが…
公也…帰宅部だか硬式テニスをやっている
   詩穂に告るも無念
信介…陸上部
幸次郎…サッカー部、4人とも同じクラス

詩穂…美術部、美咲が親友
美咲…美術部、詩穂の親友



3へ続く


ブクマコメントありがとうございます。
>まっこおばさま(id:makkosan70)
すみません、ややこしくて😥登場人物はもう少し増えます。

>みみこびと(id:mimikobito)さん
ご期待通りシンプルじゃないんですよね😱このコメみて、ひとり画面の向こうで微笑んでそうなみみこびとさんが見えます。

>AKI(id:aki800)さん
今回は自分の恥ずかしながらというところを前面に出すしかない展開です😱AKIさんみたいな展開は憧れますね✨

>ユウヨ(id:byte0304)部長
そんなにおいがしてますか😁いやいや、それなら掴みはオッケーってところでしょうか。

>テイルズ(id:MyStory)さん
引き出しはたくさんあるのかな、自分ではよくわかってないんですよ。
このお話はセピアが似合うお話。そして、この流れだけでもないのです。

>DIT井上(id:ditinoue)博士
実はこれ、小説みたいな感じですけど、リアルな話なんですよ。だからかも知れないけど、わりとサラサラと書けます。まだ見通しも立ってないけど、楽しんでもらえると嬉しいね✨

>Pちゃん(id:hukunekox)さん
訪問ありがとうございます!何分膨らみすぎたので、お時間あるときにでも、で😅
私も過去記事お邪魔いたしまーす。


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【はてなスマホ写真部22.1】ここの空は、広かった

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


さて、今回は、久しぶりにスマホ写真部の活動を。
部の活動についてはこちらを↓
部員も募集中です。まだ10数人の立ち上がったばかりの部です。
teawase-brog430.hatenablog.com

毎月のテーマに沿って、記事に出来そうならする。
厳しそうであればパスして、また翌月のお題に挑戦するかどうか。
こんなラフな活動です。

ですのでご興味ある方はここでもいいし、上のリンクからコメント下さいませ。



では、

ユゥヨ部長 (id:byte0304)
AKIさん (id:aki800)
iBUKiさん (id:WDF)
ほし氏さん (id:star-watch0705)
DIT井上博士 (id:ditinoue)
ハピトマさん (id:hapitoma)
りょうさん (id:ryousankunchan)
まっこおばさま(id:makkosan70)
はるさん(id:akastubaki)
miyako さん (id:m421miyako)
みみさん(id:cinamonland)
ねじまきさん(id:popmusik3141)

ご無沙汰してました。部活再開します。
お初にお目にかかる方もよろしくおねがいます。


さて、今月のお題は、
「今年の初◯◯をスマホに収めました」
でした。

既にもう記事を書いておられる方もいて
www.421miyako.com
どうしようかな、と思いながら過ごしておりまして。

そして、整いました。

では、どうぞ。








なんてことのない、田舎の風景

空が広いとか、狭いとか。
そういうことを、時々気にしていた。

都会に行ったときも、
田舎に出かけたときも、
見知らぬ土地へ行ったときも、

まずは空を眺めていた。


広いとなんだか安心して、
狭いとなんだか窮屈に感じる。

そのなんとなくの感覚が、自分の中ではけっこう大切だったりしていた。



仕事で、久しぶりに高校時代を過ごした学び舎の近くを通った。
そこはいわゆる、郡部の田舎。
高い建物はなく、空と空がつながる向こうの方が見える。



18までの尖っていた3年間、毎日のようにチャリをかけて通ってきた。
そうやって、見てきた風景。
空と陸のつなぎ目に高い建物はなく、雲がしっかりと見える。
ここの空は、広かった。


校舎の窓から飽きもせず、頬杖ついて眺めていた空。
その向こうに広がる、田んぼや畑。

眼前に広がる風景は、四季により表情がかわり

春になればヒバリの姿が地上から
夏になれはトンビの姿が上空から
秋は黄金色の稲穂が一面に
冬は真っ白の霜が一面に

広がってくる風景。


ふと、いつも狭いとか広いとか言ってたものは、眼前のものと無意識に比べていたんじゃないかと思った。
それと似ているからなんだか落ち着いて、小さすぎるときは窮屈だなと思う。
なんだかそう思うと妙にしっくりくるというか、納得した。


筆者は車を路肩に停まらせて、外に出た。

そこに広がるのは、なんてことのない田舎道の風景だった。


今月のお題
「今年の初”納得”をスマホに収めました」


ブクマコメントありがとうございます!
>まっこおばさま(id:makkosan70)
おばさまの空の写真、とても好きです。
なんだか、ほっとするというか。
いつもありがとうございますって、勝手に思ってます。

>ほし氏(id:star-watch0705)さん
試練を待ち受けているような、ですか。さぁ、次の展開はいかに、というところですね😁ほし氏さんにそう言ってもらえると、撮った写真の価値が一気に上がるような気がします。まさに一期一会。その一瞬を見逃さないようにしたいものです。

>AKI(id:aki800)さん
眺めるのはよくしていたのですが、撮り出したのはホントに最近で。自分もそうなる可能性が多分にあります😅
吸い込まれそうな奥行きに、なんだかその向こうを見たいな、って思ってしまうんですよね。

>ユウヨ(id:byte0304)部長
自分らしさの切り口でのキリトリで、想像してもらってありがとうございます✨
みんな面白い感性なので、楽しいですね。自分なりのキリトリを昇華させていきたいです。今年も部活盛り上げていきましょう!

>テイルズ(id:MyStory)さん
100の言葉よりも雄弁に語る👍流石です、唸りました✨自分は写真撮り始めたのはほんとにブログ始めてからです。それまでは見る専門でしたよ。ひとのキリトリに最近興味を持っています。テイルズさんもぜひスマホ写真部に。



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ミルクティーと、白い吐息

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
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いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
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さて、今回は、この時期ならではのキリトリ、の短いお話。



では、どうぞ。







筆者は仕事が終わると、普段は帰りにコーヒーを買って一息つく。

しかし、なんだか今日は、午後ティーの気分。



ホットミルクティーを片手に、地下にある駅のホームで壁にもたれて天井を仰ぐ。
電車が通り過ぎて、しんとなったホームに、水の滴り落ちる音が響く。

一口飲んで、ふぅ、とした。

白い吐息が見える。

それを見て「なんだか、冬だな」と思う。


夏にはない、この感覚。
コーヒーでは薄い、この感覚。

何だろう、これ。
それが妙に、心地よい。

ブクマコメントありがとうございます🙇
>まっこ(id:makkosan70)おばさま
いつも優しさをありがとうございます🙇
帰りの電車が暖かく、夢見心地が梅田へと誘います(笑)

>みみこびと(id:mimikobito)さん
ミルクティーじゃなきゃダメなんです。ストレートティーでもダメなんです。レモンティーでもダメなんです。2位じゃダメなんですか?そうなんです😱ミルクティーのまるさ?まろやかさ?が吐息と合うんですよね💨

>テイルズ(id:MyStory)さん
まるで横から見られているみたいです😲あぁ、テイルズさんと一度サシで語ってみたい。いろいろと気付きを学べると思うんです!
表現の引き出しをホントにたくさんお持ちだなって思います🎵

>ユウヨ(id:byte0304)部長
すみません、伝染してしまいましたね😏
たまに飲むとなんだかハマりますよ。こういうのもありだなって。


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そうですか、しょっちゅうあるんですけど

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。
こんにちは、ジローです。
いつもたくさんの星、ブクマやコメント、本当にありがとうございます!
おかげさまで、筆者はぼちぼちとこのブログを続けられています。


さて、今回は、今年もいつもどおり、始まったなという話。


では、どうぞ。








筆者は特異体質で、人生においてよく遭遇することがある。


それは「人が倒れている」ということ。



あるときは、電車のホームで。
あるときは歩道の上で。
あるときは道路上で。



倒れる原因はいろいろあるけれど、かなりの確立で交通事故だ。高速道路で急に渋滞になって、なんだと思うと、破片が散らばり前部が大破した車が横向きに止まっていたこともあった。
運転席にはぐったりした人。


確かにそんなことがなければ、そうそう人は倒れることはない。




11月の激務が始まった頃、出勤途中に駅に向かう交差点にさしかかると、人が倒れていた。
わりと大きな血だまりもあって、バイクを起こしている人がいた。


筆者はいつもどおり、あぁ事故か、となる。


路上に人が倒れているので、信号無視をして道路を横断してそこにたどり着き、救急隊がくるまでの措置をする。
ちょっと出血が心配だったが、意識はあったのでそこは一安心。
切っている部分も致命傷とはいかなさそうだ。

目撃者に女子高生がいた。
警察がくるまで一緒にいて、警察が来たら彼女らの目撃情報を伝えて、早く解放してあげて欲しいと伝える。
事故の当事者が女子高生の個人の連絡先を聞こうとするが、それはちょっとやめといてお礼なら学校に連絡してはどうかと提案する。
事故の当事者は少し落ち着きを取り戻し、納得した。



年を越して1月になりまた出勤しようとしていたときだった。
住宅街から大きな通りに向かって歩いていると

「ガシャーン」

とかなり大きな金属音がした。

これはもしやと思って、通りにかけていくと信号のない交差点で、トラックが不自然にとまり、その傍らに倒れたバイクが見えた。
筆者の前にはランニング中の服装をした男性が一人。
彼はおそらく衝突を目の当たりにしていて、その非日常の光景に圧倒されていた。
彼はゆっくりと倒れている人の方へ歩いて行っていた。

筆者はそれを走って追い越し、倒れたバイクの人の元へ駆け寄る。
バイクの人はうめいていてもだえていた。
声をかけ、外傷を確認する。出血は見えないがもだえ方がひどい。
かなり頭部を打ってそうだ。
背中をさすって声をかける。

ようやく追いついてきたランニング中の人がスマホを見ている。
「あなたは119に通報して下さい」
「こちらは110通報をします」
仕事を頼まれたランニング中の人は我に帰り、通報を始めた。
筆者はそれを見て110通報をした。
途中、トラックの運転手が声をかけてきた。
今、通報しているからまず会社に事故をしたと報告して、と指示をする。
バイクの運転手はもだえている。
苦しそうなのでヘルメットを外し、服を緩める。
何度か吐きそうになっているので、あおりを食らわないようによけながら、また声をかけて背中をさする。
そして、仰向けでその人が吐かないように横向きにさせる。
吐瀉物が気管につまるとマズいから。

そうしていると
「医者です」
という通行人が現れた。

こういう現場によく居合わせていると、時々医療関係者が名乗ってくれる。これはとてもありがたい。

そのドクターはランニング中の人のスマホをとって代わり、救急隊に症状を的確に伝えだした。
筆者も通報が終わった。
ドクターの見立てでは、頭部を打っているからそこが一番ひどいだろうと言っている。
話は出来ないがドクターの呼びかけに反応しだしたので、意識はあった。


筆者は警察が来たので、状況を説明する。
当事者、通報者、目撃者、ただの通行人。


そして後はそれぞれのプロに任せて出勤することに。
筆者は職場に連絡する。

「すみません、また事故があって通報したりしてました。
え!?また!?
そうです。
また、です。よくあるんですよ。
ない?
そうですか、しょっちゅうあるんですけど。まあ、いいや、とにかく今から出勤なので、お願いします」


ブクマコメントありがとうございます🙇
>まっこおばさま(id:makkosan70)
旦那さんもそうでしたか。物怖じされない方だったんですね。誰かの一大事は、対応出来る人がすればいいかなと。大したことはできませんけどね。

>ますを(id:tureture30)さん
コメントありがとうございます🙇
不幸中の幸いとなれれば、これ幸いでございます。誰かにしてもらった恩を自分に出来る形で誰かに還元出来たらと思います。

>Pちゃん(id:hukunekox)さん
あまりにも遭遇するので救急法の勉強をしました。後はわからないと119に電話して通報しながら処置方法を聞いたりします。救急隊が到着するまで状況説明も出来るので、けっこう使えます。

>テイルズ(id:MyStory)さん
慣れ、の部分は大きいですね。ビビることはなくなりました。流石に血だらけは引きますけど😱ただ、なんとかしないと、に切り替わります。そこはかつての心友のケガの経験もあるんだと思います。

>ユウヨ(id:byte0304)部長
おぉ😲部長もご経験が!
救急車来るまでは確かに長く感じますね。ひどい状況であればあるほど。
ただ、時計見たらそんなにかかってないんですよね。不思議なことに。
それと同時に日本の救急のシステムもすごいなと思います。数分で駆けつけてくれますから。




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