ジローの部屋

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日頃の生活に、何かプラスになることを。

これは、アオハルだな

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さて、今回は、パーソナルジムでの出来事の、話。


駅と家を結ぶ途中の公園に、健康器具が設置されてある公園がある。
そこに懸垂の器具があり、仕事帰りにパーソナルジムとして通いだした。

早く帰らないといけないときや、逆にかなり遅くなったときはいけないし、雨が降っても駄目だ。

しかし、その位のレストが入っていけば、ちょうどよい按配で筋肉痛も抜けてくる。

ジャケットを脱いで、ネクタイを外し、軽く体操をして始める。
始めた当初は全然上がらずに愕然としたが、できる範囲でワークアウト。

徐々に、ゆるやかに回数やしんどさが変わってきて、休みの日も買い出しに行く前によって、ワークアウトするようになった。


パーソナルジムには時に先客がいる。

その先客は、筆者のように懸垂をやるわけではなく、腹筋台でスマホを触っていたり、電話をしていたり、遊びで登っていたり、という具合だ。


昨日はそこに、高校生らしき男女がいた。

彼、彼女らは、バイトの話をしている。

女子高生が男子高生を同じバイトをしないかと誘っていた。

聞き耳を立てているわけではないが、ワークアウトしている際に、耳に入ってくる。

彼、彼女らは、

楽して稼ぎたい
そんなんないわー

と、取り留めもない話をしている。

そりゃそうだ

と胸の内で相槌を打つ。

この会話の内容を楽しんでいるのか、同じ時間を共有するのを楽しんでいるのか。
友達以上恋人未満の関係が一番しっくりくるような話だった。

坊主頭のおっさんである筆者は、会話の主である二人に背を向けて、黙々とワークアウトする。
さすがに、そっちに顔を向けてはできない。

毎回少し限界を超えるようにして、ワークアウトが終了した。
ジャケットと鞄を持って、パーソナルジムを後にする。

そして、一人で納得した。

これは、アオハルだな。
いや、アオハルに違いないな。


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【県庁のひと編②】自分の仕事の、その先に

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さて、今回は、県庁の人編の第2話。

なんとなく見えてきたもの、の話。

過去記事はこちら↓
surrealsight.hatenablog.com


臨時職員である彼女は、自分のしている仕事が何に役に立っているのかよくわかっていなかった。

だから、安全についての仕事を実際にやっている現場を見に行ってみたいと思っており、会議で誘われた現場に行ってみたようだった。

その現場は地区で開かれている集会みたいなものに、安全についての話が予定に盛り込まれていて、そこで具体的な防止方法や危険に関する対応要領なんかを参加者で勉強する、というようなものだった。

その中で、自分が資料としてまとめている統計の数字を参考に、身近にある危険についての話へフィードバックされている。

こうやって使われていくのかと、納得した彼女は、自分がまとめている資料がそういう現場で使われやすいものかどうかを考えてみることにした。

今までの送信している資料は、以前からの様式があって、そこの月日と統計数字を形式的に変えているだけのもの。

それがいわば当たり前で、この仕事が何につながっているのかが見えてこないものだったようだ。

そこで情報を整理し、特徴を考えて、レイアウトを変えてみると、情報の受け手から、

わかりやすくなった

という反応が返ってきた。

彼女は、また誘いを受けて、現場の見学にいく。
ただ、周りからは

なんでそんなところに行ってるの
自分の仕事が回らなくなるぞ
そういうのは、そこでやってる人らの仕事だからやってもらってたらいいんじゃない

という冷ややかな注意を受けていた。

なんとなく見えてきた、面白みとなんのための仕事なのか、ということ。
そして、今までの前例という固い様式。

割り切ってしまえば、淡々と片づけることができるのかもしれない。
しかし、じゃあなんでこんな仕事があるんだろう、と考えると簡単に割り切っていいのだろうか。


季節は夏が近づいてきた。
そこに、新規で安全に関する啓発をするようなイベントをするように、上から指示が降りてきた。
時期は、その年の夏から秋にかけて。

その担当に、彼女は指名されてしまった。

え、どうやってやるの?
過去にそんな資料ないし。

まわりに聞いても、頑張ってと言われるだけで、どうやったらいいのか誰も積極的に乗ってきてくれない。

皆自分の仕事で忙しいので、そんな前例のないものは避けられているようだった。


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【県庁のひと編①】ふわふわした感じの、ひと

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さて、今回からは、またシリーズものを書いてみようと思っています。

登場するのは、県庁の臨時職員の20代の女性。

仕事で知り合ったのですが、第一印象はふわふわした感じのひとでした。


彼女のおかけで、筆者は公務員に対する印象がずいぶんと変わることになりました。
この話はその彼女から教えてもらったり、聞いた話をもとに作成しています。
細部は若干筆者の想像も入っています。そこについてはご了承ください。

では、どうぞ。



彼女が勤めていたのは、本庁ではなく出先機関

ここは、本庁から様々な仕事が降りてき、地方の市町とのパイプ役でもある。

彼女はここで2年契約で採用された人だった。


出先機関の仕事は、本庁の様々な課の仕事が降りてくる。

一つの受け皿に、たくさんの部署が企画なり、会議なり、施策ものを下してくる。

しかも、どこの都道府県庁も同じだと思うが、行政改革のあおりをうけて、正規社員は少なく、アルバイトと臨時職員というでなんとか回している現状があるようだ。

彼女はざっくりいうと町の安全の仕事が担当だった。

彼女はまだ20代半ばにさしかかろうかというところで、この時点では

若い職員さん

というイメージしかない。

そのため、周りが膨大な業務をやっつけ仕事でこなしている状況に、入社した頃はまだなじめなかったようだった。



ある日、会議に担当者として出席していたが、まだ自分が何をしたらいいのかわからない。

会議で説明されている企画に興味を持ち、会議の事務局の人に質問をしていたが、どうもそこには、もうひとつピンと来ていない様子。

筆者の印象は、

このふわふわした感じの人は、大丈夫なんかな

という感じだった。


質問を受けた会議の担当者は

とりあえず、仕事の現場に来てみたら

と軽い感じで説明していた。


職場に戻り会議の話を上司に報告すると、

そんな時間はないよ

とあしらわれる。

彼女の前の担当者も、そんなことはしていなかったそうで

そうなんですか

と意気消沈したようだ。


パソコンを見て、統計数字を拾い、管内の各市町に伝えていく。

年間通してやらなければならない仕事を、こなしていく。

正規社員ではないことから、こなしていく能力が求められる。


そこに彼女は、どこか違和感を感じているが、かといって自分が何かできるかというと、何もできない。


このままでいいのかな

と思いながら、仕事をこなそうとしていたようだった。


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ややこしい上には、絡んでいけ

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さて、今回は、仕事の話で、ややこしい上との対応の話。


どこの世界にも、ややこしい上の人がいる。

決裁時にやたら細かい説明を求めてくる。

やたら批判してその対応までカバーしているのに、判をつかない。

責任逃れをする。

かき回す。

今日の話題は、やたら細かい説明を求めてくる人。


仕事先で赴いた店には、上にややこしい人がいた。

皆それを嫌って、なかなか話をもっていかなかったり、あえて席を変えて別の場所で話をしている。

その上は、簡単な書類にも隅々まで目を通して、呼び出しては説明を求めてくる。

だから、そこのお店との共同企画はなかなか前に進まない。

担当者レベルではまとまった提案が理由もよくわからず反故にされ、また逆戻りになっていた。


期日が迫った企画のため、これではラチがあかない。


仕方がないので説明資料をつくり、そこのお店の担当者とともに、今後の展開を説明する。

細かな質問をいくつも投げてこられ、そこのお店の人は辟易していたが、なんとか切り返して前に進めることになった。


ある人に

ややこしい人ほど絡んでいけ

と言われたが、確かにこのタイプの人にはそうなのかも知れない。


細かい情報も時々挨拶がてら差し込んでいく。


性格的な問題もあるのかもしれないが、敬遠されてるのを気付いてるからこそ、その責任の判断がつかず、やたらと細かくなっているのかも知れない、とも思う。




文句を言うのは簡単だ。

その企画がうまく行かなくても、向こうの責任にすればいいのかもしれない。

しかし、ここの関所を超えてゆかねば、目的地にはたどり着かない。


そこで、このお店とは、担当者やその上のスピード感を攻めるのではなく、ポジションを変えてみて、ややこしい上に敢えて絡んで、お店の担当者のレールをつくってみることとした。


確かに不要な、過剰な対応なのかも知れないが、仕事は現場が回らないと進まない。

ただ、筆者は、現場の仕事の回転がよくなるようにしていきたい。


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グランドの先客の、ダフったシュート

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今日は近くの児童施設で子供向けのイベントがありました。

そこには以前グランドがありましたが、昨年から工事が行われて、認定こども園ができ、そのグランドはなくなってしまいました。

近くに小学校はあるものの、最近の小学校はグランドが開放されておらず、近所の外で遊びたい子供たちはその児童施設のグランドで目いっぱい走り回ったり、サッカーをしたり野球をしたりしていました。

さて、今回はそんな児童施設での、取り壊す直前の話。


その年の夏、アメリカに住んでいる甥っ子が、長い夏休みを利用して、帰国してきていた。

アメリカからサッカーボールを持って帰ってきた甥っ子は当時、15歳。

日本の中3は秋から向こうではハイスクールに上がる。

以前に帰ってきていたときは、サッカーできる環境を調べて、フットサルにいきついた。

時間帯が合えば、有志が集まってきて、試合をすることもできる。

それを思い出して、検索してみたが、フットサル場のメニューの予定がうまく合わず、近くのグランドで二人で練習することになった。


近くのグラントは、児童施設のグランド。

そこにはサッカーゴールがあった。

グランドには先客がおり、小学生が炎天下の中ゲーム形式の練習を遊び半分でやっていた。

彼らの休憩の合間にゴールを借りて練習する。


試しに、

試合に混ぜてくれないか

と聞いてみた。


彼らは集まってしばらくみんなで考える。

そして、代表格の子が一人近寄ってきて、こう言った。

試合が近くけがをしたらいけないので遠慮します

そうか、そうか。そりゃそうだよな

と思いの外まともな断り方をされたので

悪かったね、ありがとう

と言って、下がることにした。


筆者は甥っ子とグランドの端で練習することにした。

狭いが仕方がないし、まぁ、二人だけなのでドリブルやパスが主体になるから、狭くてもなんとかサッカーをすることができる。


その時、試合中の少年が放ったシュートがダフり(※1)、ゴールの後ろにある高い木の枝にボールが飛んで行ってしまい、気にそのままひっかかった。

とれるかな

と困った様子で木の下に彼らは集まってくる。


だいぶ困った様子なので、筆者は無言でフェンスをよじ登り、自分のパーツの長さ(※2)を活かして、木に引っ掛かったボールを蹴り落とした。

下にいた彼らから、おーという歓声が聞こえ、木からフェンスに戻り飛び降りると、彼らはそろってお礼を言いに来た。

そして、何やらまた集まって話をする。


甥っ子と目を合わせ、

何してんねやろな

と話していると、そして、仕切っていた少年がまたこちらに近づいてきて、一言。

一緒にサッカーやりませんか。

最近の小学生は、普通にうまい。

甥っ子もアメリカの小学生より日本の小学生のほうがうまいなとつぶやいていた。

当然本気でやるわけじゃないけど、二人で練習するよりか、有意義な時間となり、久しぶりにいい汗をかいた。


(※1 ダフるとはシュートミスをして大きくシュートが枠から外れること)
(※2 筆者は身長が187のため、各パーツが人よりも長い)


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立冬の近づきと、秋風の冷たさ

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さて、今回は、家電のスタメン入れ替えの話。


筆者の家に新しいアイロンと掃除機がやってきた。

元々あった彼らはこの道10年選手であり、使っていた時は気付かなかったが新しいものと見比べると、古さや傷、反応の遅さが目立つ。

彼らはまだまだ現役で働くことが出来る。

ところどころメンテをしていただけに、契約更改を告げられるときは一瞬だ。

燃えないゴミの日が命日となった。


掃除機にあっては独身時代からの付き合いだった。

しかし、邪魔、の一言で、ドナドナ行きとなる。



どうしても切ないので、燃えないゴミの前に彼らをまめに使ってみた。

功労者のための引退試合

新しいスタメンに皆、目を奪われている中、黙々と引退試合をおこなっていく。

現役で働けるんだけど、確かにスタメンを張るには成績を残していないのかもしれない。



新しくスタメン入りした彼らは、さすが最新スペックだけあって、重量も軽く、昨日も豊富。

今日ストレートとカーブだけでは、ローテーションの一角は守れないように、多彩な機能が必要だ。


阪神福留孝介選手が阪神のユニホームを脱ぐことになった。

中日からメジャーに行き、阪神とそれぞれのフィールドで活躍した選手であるが、今年の成績は芳しくなく、コロナで騒動まで起こしてしまったので、球団の判断は当然なのかもしれない。


立冬が近づき、秋風が冷たく感じ出す。

ちょうど同じ位の歳になってきたため、現実の厳しさにやけに感情的になる、今日この頃。




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旅の気分だけでも味わいたい人も、旅に出る人も覗いてみては?


【プリッツ編 完結】おそらく、誰かに思いを重ねて

ジローの部屋へようこそ。

いつもたくさんのスターやブクマなどありがとうございます!


さて、今回はプリッツ編が完結します。

では、どうぞ。





プリッツが復帰して、全員がそろった。

プリッツは自分なりに出来ることを探し、トレーナーのような立ち位置に落ち着いた。

キネシオのテーピングが詳しかったことで、試合前はプリッツのところに列ができた。


彼はどうやって、心理的に立ち直ったのか。

そこは筆者も聞くのを忘れていた。


筆者はその夏に、試合で足首を複雑骨折した。

ポッキーもプリッツもよく折れる。

全く、当事者となると笑えないけれど。


4回生になり、ケガを治して試合にでると、試合中に外から声を振り絞っているプリッツがいる。

トライを取られて、試合再開前に水を飲むときは、声をかけてくる。


彼は、彼なりに、彼のやり方で試合に入っていた。

おそらく、誰かに思いを重ねて。


筆者はあまりトライを取ることはなかったが、最終学年で一度トライをとった。

その年の夏に、筆者は今度は左膝にヒビが入ってしまったが、なんとか治して、リーグの開幕戦に間に合った。

ケガからの復帰して間なしだったが、なんとか走りきって珍しくトライがとれた。

足の状態はまだ完全に治りきってなかったので、隣にフォローで走っていた味方にパスをすれば、もっと難なく取れたトライだったかもしれない。

周りからは、無理すんな、パスしろ、という声が聞こえる。

普段なら、パスを選ぶ。


しかし、そのチャンスはなんとか自分で決めたかった。




相手インゴールにボールを置き、レフェリーのホイッスルがなる。

相手がぶつかってきていたが、なんとか間に合った。



チームメイトが、だから無理すんなって言ったのにと、声をかけてくる。

わかっている、ただ譲れなかった。


プリッツが水をもって声をかけてき、ハイタッチをかわす。


このトライは、ポッキー&プリッツのトライだから。



あとがき

長々と続いたプリッツ編を読んで下さりありがとうございました!
ブログを書き出して1ヶ月半がすぎ、気がつくとジローの部屋への訪問者さんは延べ5000pvを超えていました。

こんな雑記ブログにお付き合い下さいまして、本当にありがとうございます。今後も徒然なるままに、したためていけたらと思っていますのでよろしくお願いします。

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【プリッツ編⑥】思いを、尊重して

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さて、今回は、沖縄に帰ってしまったプリッツの話。

過去記事は最後にリンク貼ってますので、よかったらどうぞ。



スパナ大作戦が終わり、手術を無事に終え、かなり確率の低かったフル回復に光明が差してきた。


プリッツはふたたび前を向き出し、筆者は時々電話をとる。

ただ、プリッツの家族に与えた、ラグビーは危ないという意識は、相当な大きさだ。

ただでさえ、大学を辞めさせようとしていたところを、なんとか卒業してというプリッツの思いに、やっと折れたぐらいだから。


部の方は、練習を考え直し活動再開について、それこそ部活の意義から考え直されるような事態になった。


大きなケガがあった。

しかし、それのせいにしてやめると、それはプリッツが自分のせいと受け止めるのではないか。


プリッツには帰ってきてほしいが、ボルトが組み込まれた身体では、実質的にプレーは難しい。


彼がここに戻ってきたいと思うのか、それともある程度の距離を置くのか。


ここは人生の大きな転換点を迎えた彼の判断を尊重するほかない、そういう結論に至った。


そうして、大学にプリッツが帰ってきた。

奇跡的な回復により、左腕も元のようにしっかりと動く。

頑張ったな、大変やったなと、いろいろな人が声をかけている。


彼が大学に戻ってきただけで、十分じゃないか。

また、話せるだけで十分じゃないか。


部の方はプリッツの復学に皆安堵していた。

もう夏前になっていたが、ようやくシーズンか始まったような、そんな感覚があった。


しばらくして、プリッツはトレーニングルームに顔を出すようになつた。

筋トレをして、身体の状態をもとに戻したいようだ。

そうして、またしばらくの日が経った。



ある日、グランドで練習をしていると、マネージャーの隣に見慣れた青いジャージの男が立っていた。

彼は、余っているボールをもって、スクリュー回転をかけながら、ボールをもてあそんでいた。


練習が終わり、円陣を組んで、簡単なミーティングがキャプテンを中心に行われる。

そこで練習に関する意見交換が行われた後に、キャプテンが

他に連絡事項は

と皆をみる。


すると、後ろから

ちょっといいですか

と声がした。

青いジャージを着た彼はキャプテンの横に、歩を進める。


そして


ラグビー部に復帰します!


一瞬の間が開いた。


プレーは出来ないけど、出来ること探してやりたいんで、また仲間に入れてください。


顔を見あわせる者がいる。

涙をこらえきれないマネージャーがいる。



オッシャー
ウォー


と野太い声と咆哮がグランドに響き渡る。
プリッツに抱擁しようとしている部員を、誰かが必死に止める。

笑いと涙で、プリッツはもみくちゃにされた。


チームがようやくフルメンバーなった。

全員がそろう、これだけのことがこんなにも嬉しく感じたことは初めてだった。



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図書室にあった、板

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さて、今回は、学校の図書室にあったモノの話。


一番上と小学校の図書室の話をしていた。

筆者の小学校時代にもあった図書室のモノがまだ残っていた。


それは代本板



おおかた30年ぶりに発した単語に、なんやったっけ、と思い返しながら、自分の名前が書かれた板を思い出す。

あれは、確か台形で長方形ではない。

算数で台形を習ったときに、ぱっと思いついたものは確か代本板だった。

そもそも当時漢字で書いたこともなかったような気がしてならないので、この字で合ってるかもわからない。


当時好きだった子の代本板を見つけると、へぇ、こういうのに興味があるんや、と思ったりしていた。

アインシュタイン一般相対性理論を語っていた友人には、背伸びして宇宙の小難しい本を借り話を合わせていたが、実際何を言ってんのか意味がわからない。

筆者はシャーロックホームズと怪人二十面相を読み比べて、怪人二十面相のほうがほとんど人が死ななくていいな、とかいう話をしていた。


今思えば、らしくない小学生だ。



ただ、そんなアインシュタイン好きとはエアマシンガンやエア手榴弾などで、撃ち合いを休み時間にしていた。

当時、何回死んでしまったかは、わからない。

その辺は、まだらしい小学生だったかなと思う。


代本板は時代遅れになっていく。


何冊か借りたり、図書カードだけで管理されていたり、学校の蔵書を増やすには、その板が邪魔だったりして、今はどんどんなくなっているみたいだ。

ただ、一部の学校にはまだ残っている。


学校で本をよく借りてくる姉妹は、活字が多い本をよく読むようになった。


時代が変わっても、本好きにはなってくれたらいい。


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ゼロからの、向上か減退か

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思いの外、長編になってしまった【プリッツ編】は一休み。

また、再開をいたします。



さて、今回は日々の生活の状態、の話。



以前の筆者は、やりたいことが見つからない、とか、何がおもしろいと思うのかわからない、とか、そういうのを考えるふりをして、ぼーっとスマホを見て、時間をつぶしていた。

ぼーっとしてても、そうそうにいいことが起こるなんてまずないし、考えるふりだけなので、その考えは薄っぺらく、他力本願だ。


そこで、日々を物足りないと思うのではなく、今日はこれが出来たと、いう習慣に変えてみた。


それに合わせて、先送りしていたやってみようと思うことを、とりあえずやってみた。


朝早めに起きて、ちゃっちゃと家事を回す。

仕事帰りとかに公園で少し運動してみる。

移動時間に本を読む。

疎遠にしてしまった友人に謝って、話をし、いけてなかった友人のお墓参りにも行ってみた。

ブログを始めて、書いていく。文章の構成は頭の中を整理することができる。



毎日に、何かないかな、と探すようになった。

もちろん、いい意味で。

ちょっとした変化でも、新たな発見のように思える。

ちょっとしたいい変化は、小さな幸せになる。


小さな幸せを探し出すと、見つかれば見つかるほど日々の状態が向上する。

何もないときは、向上はしない。

しかし、減退することもない。

変化がゼロ、ただそれだけで。


他力本願で、今日も何もなかったな、は状態が減退する。

例え少しいいことがあったとしても、日々が減退しているのであれば、ゼロよりも下がってしまう。


習慣は継続すること。何でも続けることは難しい。

しんどい、キツい、時間をとられるのなら、なおさらだ。


でも、そこにちょっとした面白味を感じることが出来れば。

なんとか無理なく続けることが、できそうだ。


今日も~ができた。

だから、よかった。

いろいろなことがあろうとも、最後は自分時間にして、一日を終える。


それで、よし。下がることはない。

終わりよければ、なんとやら、かな。

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【プリッツ編⑤】スパナ大作戦!

いらっしゃいませ。

ご訪問下さり、ありがとうございます。

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また、最近は連続ものの投稿ですが、お付き合い下さりありがとうございます。




さて、今回は、手術後のプリッツの話。

過去記事はこちら⬇

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プリッツは左腕のしびれを訴えていた。

それについては医師に話すように言っていたし、実際に医師に症状を伝えていた。

医師は、首の部分を触っているのでそのような症状が出ているのかも知れない、との回答だったようだ。


しかし、日が経つにつれて、左腕以外はしっかりと動かすことができそうなことがわかってきたが、どうも左腕はしびれが残るらしい。

手を握ることはできる。でも腕が上がらない。

素人目でも、なんかおかしいんじゃないかと感じる。


病院がプリッツの左腕を検査したときは、ケガから2週間ほど経っていた。


検査の結果は、左肩の脱臼。

既に脱臼した状態で、プリッツの身体は治り始めていた。


脱臼は、外れた関節を早期に元に戻しさえすれば、治ることは治る。

ただ、一度脱臼すると下手をすると脱臼癖がつき、ふとした場面でも脱臼してしまうことがでてくる。



抜けたまま、治ってしまえば、左腕は一生上がらない。


絶望的な状況から、奇跡的に後遺症なしでいけそうな、そんな様子だったのに一気にまた闇が差し込んでくる。


プリッツの親は、手術が成功したことに安堵していたのに、病院に対して一気に不信感を募らせた。

病院は手術とまたリスクの話をしてくる。

あれだけ訴えていたのに、という思いが空転する。

それは、一番プリッツが思っていることだった。



プリッツの親は沖縄に転院を決断し、プリッツは飛行機で帰っていった。

そしてすぐに手術になる。



プリッツには鉄格子のような金属が組まれている。

それを外そうとしたが、沖縄の病院ではそれに合う器具がないらしい。


そんなことあるのかと思ったが、入院した病院はドイツ製、沖縄はアメリカ製を使っていたようで、スパナを急遽飛行機で持ってきてほしいとプリッツ側から連絡があった。


筆者はもともとプリッツが入院していた病院にすぐに取りに行く。

部で沖縄に行ける人選をして、同級生がドイツ製のスパナを持って行くことにした。

プリッツの手術のためにスパナを持っていく重要な任務。

飛行機を手配し、翌日早朝の便で沖縄に送り込むため、筆者は彼を空港まで連れていくことにした。



翌朝、めざましよりも早く目が覚め、同じ寮に住んでいた彼を起こし、シャワーを浴びて用意する。

車のエンジンをかけ、彼がリュックを背負って、車に乗ってきた。

筆者は車を出発させて、大学構内から正門に走らせていく。

そして、ふと思った。

大事なものなんで忘れ物チェックをしとこう。

現金が足りなければ、飛行機代位は貸してあげようと用意もしていたので。



お金は?

あるよ。


スパナは?


あれ、ない。


彼はリュックをごそごそする。

やっぱりないようだ。


しばくぞ


隣に一緒に送り込みについてきてくれる後輩が爆笑している。

声をかけなかったら、彼は何をしに沖縄へ飛んで行っていたのだろう。


さすがにこの状況で笑える余裕はなかったが、寮に引き返し、確かにスパナを確認して彼を空港に送り込んだ。


沖縄からスパナを受け取ったという連絡が入った。

一安心し、送り込んだ彼から連絡が入る。

プリッツの親が労ってくれ、一泊してはどうか、と。


さっさと帰ってこい💢


仕方ないから、後輩とまた伊丹空港まで迎えに行くことにした。

道中で彼から連絡が入る。


今福岡におる。

はい?

飛行機を間違えたようだ。

全く飛行機ってやつは間違えるととんでもないところに、飛んでいく。

リアルな桃鉄やってる場合じゃない。


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【プリッツ編④】ドリルで、穴ですか

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さて、今回は、大けがをしたプリッツの話。

なお、分かりにくいのでタイトルを編集しました。

過去記事はこちら↓

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プリッツは頸椎をやってしまっていた。

この怪我は、もし神経をさわっていれば、~麻痺というやつだ。

幸い生命の危機はないが、最悪首から下が麻痺になる可能性がある。


詳しい説明を聞いて、状況が理解できてはじめて、事の重大さに気が付いた。

プリッツの親には、誰が連絡をしたのか、そのあたりのところは、さっぱり記憶にない。

確か、その日のうちにプリッツの親が飛行機で沖縄から飛んできていたことは確かだ。

状況を説明して、謝罪する。

誰が悪いのかわからないが、謝罪した。



プリッツは手術になった。

脱臼している骨をもとに戻し、骨折しているため頭と首を固定する。


これが、後で聞いた話だが、頭部を引っ張って首、肩と固定するためボルトを頭蓋骨に埋め込んで固定したようだ。


麻酔なしで


痛みを感じては気絶し、またドリルで削って痛みで覚醒し、また気絶する。
地獄みたいだったと、言っていた。

本当に麻酔がなかったのか、それとも盛っていたのかはわからない。
たとえ、麻酔をしていても、生きたままで頭蓋骨にドリルを、っていうのは想像がつかない。



手術は成功した。

プリッツは頭部を完全に固定され、寝返りは全くうてなくなっていた。

金属の棒が幾重にも組まれて、ロボットのようなプリッツ

視界は、白い天井だけになった、らしい。



手術から数日たって、プリッツは精神的に少し落ち着いたようだ。

家族以外に数人の面会許可が下りたようで、筆者は先輩と面会にいった。


彼は変わり果ててはいたが、生きている。

それだけで、涙がでた。


とりあえず、首の怪我が大きいので首のところから治療が始まったようだ。

足や右手は、なんとか感覚があるようだが、左腕はずっとしびれているようだ。

担当医師に、自分の状態を話すように、言う。

長いリハビリが待っている。



こんな状況で、頑張れよ、なんて言えない。

そんな無責任なことは言えない。



だから、時間がある限り、毎日顔を出すことにした。

プリッツの親にも、疲れが見えている。



数日して、プリッツの親は一度沖縄に帰っていった。

いろいろなことを投げ出して来ているので無理もない。



プリッツは少ししゃべりに覇気が出てきた。

身体がだんだんと動き出しているのが、いい方向に影響しているようだ。

ただ、相変わらず左腕はしびれて動かないらしい。

担当医師には伝えたようだが、首の状態が絶対安静のため、まだ首以外のところは診られていない。


ただ、この判断は素人目には不審にしか思えなかった。


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【プリッツ編③】世代交代の、その先に

いらっしゃいませ。ご訪問ありがとうございます。

こんにちは、ジローです。

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さて、今回は、人生初トライをとったプリッツのその後の話。

なお、今日も学生時代の相方のプリッツが登場します。

学生時代の相方プリッツに関する過去記事はこちら↓

surrealsight.hatenablog.com
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夏合宿が終わり、秋がやってきた。

毎年この秋に行われるリーグ戦のために照準を合わせて一年間の練習を積み上げていく。

関西学生リーグに所属していたチームは、リーグ昇格を目標に練習に励んでいた。


当然のことながら、勝ちに行くために、当時のベストメンバーでスタメンを組む。

筆者はそのサバイバルに勝ち残ったが、プリッツはスタメンからまだ、遠かった。


一試合、一試合が行われていく。

プリッツはところどころ、途中出場をするも、スタメンは勝ち取れず、出場時間も短かった。

それでも練習は手を抜かず、技量を磨いていく。


リーグが11月に終わり、その年の世代が引退する。

プリッツはその年、結局スタメンは夏合宿のみで、夏合宿のトライが彼の唯一のトライだった。


次は三回生。

四回生が4人しかいなかったので、主要なメンバーは新三回生となる、自分たちだ。


上級生が引退すれば、それだけ出場機会が増えることになる。

春には三回生になる前の冬の間に、さらに身体をでかくして、上手くなろうと話をする。

自分達の世代が最上級になるときを見据えて、新三回生で話をしながら、練習に励んでいた。



冬の寒い時期に、外のグランドで練習をする。

タックル負けしないように、オフェンスもディフェンスもハードなコンタクトを伴う練習をしていた。

試合を想定した対人練習、これは練習のための練習ではないので、当然のこと。

試合を想定した練習をしていなければ、試合の中の局面で相手を圧倒することはできない。


プリッツがディフェンスに入り、マネージャーがスタートを意味する笛を吹く。

オフェンスとディフェンスが展開し、ボールがオフェンス側に供給されて2人対2人の局面練習。

パスを受けたオフェンス側の人間がステップを踏んでから斜めに切り込み、突破を図ろうとした。

そこにプリッツがタックルに行く。

人と人がぶつかる鈍い音。



それは局面ごとにあるのだけれど、その時は、少し違う音がした。





プリッツが倒れている。


そして、動かない。


筆者はプリッツの名前を叫ぶ。


プリッツの周りに人がかけよる。

プリッツは、プリッツは少し痙攣して、意識が朦朧としていた。


やばい、救急車
マネージャー、救急車呼んでくれ

誰かが叫んだ。



そこからは、もう何が起きていたのか。



先輩が必死にプリッツに呼びかけ続ける。

動かすな、という怒号にも似た声がグランドに響く。

誰かは、原因を考えている。

タックルに行くときに、プリッツが首の向きを間違えていた、と言っていた。

プリッツのタックルを受けたオフェンス側の人は、呆然と立っている。

誰かは救急車を誘導しに大学の門の方へかけていく。

筆者はプリッツに、名前を必死に呼びかけることしか、できなかった。


こういう時の救急車は待てども待てどもなかなか来ない。

きっと、すぐに来てくれたんだろうけど、時間の速度がひどくゆっくりに流れているような感覚になる。


普段車が踏み入れない、毎日整備をしているグランドに、救急車が轍を作りながら入ってくる。

救急隊員はリヤハッチを開けてストレッチャーを降ろし、一人の隊員が軽く問診をする。

状態を見極めて、首が危ないなと話している。



そしてサイレンとともに、プリッツは搬送されていった。

筆者は、同じ部の友人とともに、練習着のままいったことのない病院まで車を走らせた。


病院につくと待合室に通された。

そこで救急車に同乗した、春には同じ新三回生になるマネージャーがいた。



彼女は泣いている。

彼女は筆者に、プリッツの状態を説明した。


彼女は簡単にしか説明を受けていないが、混乱している。

筆者も学生なので、大した医学の知識もない。

ただ、彼女の言っている

首の脱臼、骨折

っていう状態が、ただの足の骨折とは大きく違うことぐらいは理解ができた。

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将来の夢の、インターン

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さて、今回は、将来の職業体験の話。

先日の夜、仕事から帰り、子どもらの歯磨きなどを済ませてから。

2階に4歳児と布団をしきにいこうとした。



ササッ、ササッ。

効果音を自分で言いながら、2階への階段をなぜかジグザグに上る4歳児。


電気はつけたらアカンで


とあらかじめ忠告され、仕方なく暗いまま、階段を上るのをついて行く。


どうしたん


と声をかけようとすると、振り返って、口の前で人差し指を立てて


しー


とつぶやく。



屈折した階段の向こう側をのぞき込み、手招きする。

半分まで上ると、また


ササッ、ササッ


と効果音をつぶやいてジグザグに動いている。


2階に上りきると


よし


と言ってまた、手招きする。


何をやってんだ、と思って不思議な顔をしていると、彼はつぶやいた。


今な、忍者やねん。


あぁ、なるほど。それで身を隠しながら行ってたんか。


じゃあ、便乗して指令を与えてみようと、ふと思い、指示をしてみた。


よし、2階の寝室に異常がないか、見てきてくれ。

彼は、嬉しそうな顔をして、敬礼しながら


了解


と答え


ササッ


と言いながらかけていった。


いやいや、職業違いますから!


今度は

ござる

かしこまりました

を教えてみようかな。

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